GIGAスクール構想を進化させる、教育データ利活用の事例とテクノロジを紹介

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日本マイクロソフト社は 2022年12月21 日、GIGA スクール構想で整備されたIT環境の活用で学校現場に蓄積されている様々な教育データの利活用における、マイクロソフトのテクノロジと取り組み、事例紹介をする報道関係者向けに説明会を実施した旨とその概要について同社ブログにて紹介した。

全国で進む GIGA スクール構想のICT利活用

ICT の日常的な活用が進められ、Microsoft Teams や OneNote を使って教員と児童生徒が課題や学習内容を共有し、フィードバックを通して学習効果を高めている。

Education Insightsによる学習状況の可視化

Teams を中心とした学習活動を行うことで、さまざまな学習ログや活動の履歴データが自動的に蓄積され、学習者支援につなげるデータとして可視化できる。

無償提供されているTeams の標準機能「Education Insights」

Education Insights では、クラス内の学習状況や活動をまとめて確認でき、サポートが必要な児童生徒やクラスの傾向など教員が注目すべき活動が「スポットライト」として提示される。たとえば、深夜に作業をしている児童生徒の名前をスポットライトに提示することで、教員に気づきを与える。教員はスポットライトの提示する児童の活動を詳しく確認し、サポートが必要か判断できる。

AIによる音読サポート「Reading Progress」

教育版のTeamsには、AIを活用した音読の練習をサポートする機能「Reading Progress」が標準装備されている。児童生徒がTeams で配信された英語や国語のテキストの音読を録画して提出すると、AIが自動採点し、正しく発音できていない単語を色分けで示す。個々の児童生徒の苦手な単語やクラス全体の状況を把握できる。

感情や日々の変化を確認する「Reflect」

児童生徒に対して「Reflect」を使って今日の気持ちをアンケートとして収集し、クラス全体や個々の児童生徒の感情や日々の変化を確認できる。教員はこれらの情報を丁寧な声かけや、円滑なクラス運営に活用できる。

学習と児童生徒のWell Beingを実現するための教育データの利活用事例

TeamsなどのMicrosoft 365 Educationから得られるデータだけでなく、教育データ利活用の目的に応じて、その他の学習系システムや校務系システムのデータを組み合わせて蓄積し分析や可視化できる。

つくば市教育委員会

「子どもたち一人ひとりへの細やかな指導」のため「教育ダッシュボード」を構築し、市内の 5 校でテスト運用している。「Power BI」を活用し、試験やアンケート結果、デジタル教材や学習支援ツールの利用履歴など、教育ダッシュボードを見やすく整理し、簡単に使えるようにしている。

渋谷区教育委員会

「子供一人一人の幸せ (Well-Being) の実現」を目指して、教員の児童生徒の理解に基づいた指導による学校満足度の向上を目指した「教育ダッシュボード」を構築している。「学校全体の俯瞰シート」「クラス状況シート」「児童・生徒個人状況シート」に分け、一人一人の児童生徒をきめ細かく、多面的に見られるようにしている。


渋谷区教育委員会の事例

 

安全に教育データの利活用を実現するための、パートナー連携とマイクロソフトのソリューション

教育データ利活用において児童生徒の重要なデータを取り扱う際に重要となってくるのが、適切なセキュリティ環境での分析である。同社は、端末からクラウド、データ分析基盤まで、一気通貫で安心・安全に利用できるパッケージを提供。

文部科学省の教育情報セキュリティポリシーに関するガイドラインに対応し、クラウド上で機微情報を取り扱う際に必要となるアクセス制御型セキュリティ (ゼロトラストセキュリティ) が組み込まれているとのこと。

同社は今後も、子どもたち自身が「自立的な学習者」となることを目指し、教育委員会や学校と協議しながら、製品/サービス等を進化させていき、子どもの学び方、先生の教え方、学校での働き方の変革を引き続き支援していくという。

教育データの利活用におけるマイクロソフトのテクノロジと取り組み、事例の詳細
GIGA スクール時代の教育データ利活用​

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