「AIの民主化」を目指すMicrosoft。大幅アップデートで非エンジニアとAIをつなぐ

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AIの民主化を掲げ、さまざまな研究・開発を続けているMicrosoftが、2018年11月14日、Power BIで利用可能となる新しいAI機能を発表しました。

Power BIは非エンジニアでもデータ分析レポートやダッシュボードが簡単に作成可能なBIツール





Power BIは、以前から多くのAI機能が利用可能で、他のBIツールよりも一歩先を進んでいる印象でしたが、今回のアップデートではさらに、プログラミング知識が不要になり、より多くの高性能なAIが利用可能になります。

今回追加された新機能は以下。

  • Azure Cognitive Services連携
  • Key Driver分析
  • コーディング不要の機械学習モデルの作成
  • Azure Machine Learningとの統合

それでは、一つずつ解説していきます。

Azure Cognitive Servicesの機能がPower BIで利用可能に

Azure Cognitive Servicesは、データから考察を抽出できる優れた機械学習モデルです。

Azure Cognitive Servicesの機能がPower BIで利用可能になることで、文書や画像、SNSなどから、情報をPower BI上に直接抽出し、扱えるようになります。

たとえば、この新機能をホテルチェーンで活用した場合、オンラインレビュー内容をPower BIが自動的に分析し、レビューから正負の感情に結びつく重要語を特定した上で、改善点の特定や、顧客の満足度分析をおこなえます。

Key Driver分析でKPIに影響を与える要因を探る

どの企業でもKPIが設定されていますが、何がどうKPIに影響を与えたのか理解した上で、業務改善できている企業は限られています。

たとえKPIに大きな影響を与える要因が見つけられても、複数の要因がどう絡み合ってKPIに影響を与えたのかを理解することは困難です。

その課題を、Key Driver分析で解決できます。

Key Driver Analysisは、どの要因がどのような影響を与えたのかを分析し、KPIに関わる要因を重要度順に自動でランク付けしていきます。
Microsoftが公開している例をみてみます。

子供が大学に入学するかどうかのKPIを設定した場合、親の励ましが、学生の計画に大きなプラスの影響を与える要因だとわかります。

コーディング不要の機械学習モデルの作成でAIをより身近に

今回のアップデートで、機械学習モデルをコーディング0で構築可能になります。

ベースはAzure Machine Learningを活用しており、プログラマーやデータサイエンティスト向けではなく、より多くの人が機械学習モデルを作れるよう設計されています

そのため、用途に合わせて利用したいアルゴリズムや機能を選択するだけで、高品質な機械学習モデルを作成できます。

Azure Machine Learningとの統合

簡易化モデルだけでなく、実際にデータサイエンティストが作り上げた機械学習モデルもPower BI上で利用可能になりました。

この機能により、ビジネス側とデータサイエンティスト側との壁が取り払われ、効率的なデータ活用の促進が期待できます。

Microsoftが示す「AIの民主化」に向けた指針

AIは一般的に実装・活用のハードルが高いものと考えられがちですが、その現状を変えるため、誰にでも使えるAIツールの普及を目指すMicrosoft。

実際、今回のアップデートはエンジニアやデータサイエンティストをターゲットにしたものではなく、一人でも多くの非エンジニア人材がAIに触れられるようにおこなわれたものです。

このアップデートはAIのビジネス利活用を考える良いきっかけになるのではないでしょうか。