商船三井、AI技術応用で配船計画を支援 膨大な組み合わせから最適な計画を短時間に

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株式会社商船三井とグループ会社の商船三井システムズ株式会社は5月28日、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の取り組みの一環として、人工知能(AI)の基盤技術「数理最適化(※1)」を活用する自動車船の配船計画支援システムを運用開始したと発表。

(※1)意思決定・問題解決のための1つの手段で、与えられた制約条件の下で目的関数を最小(もしくは最大)にする解を求める。資産運用、配送計画、電力運用、スケジューリングなど幅広い分野で活用されている。

商船三井は自動車船オペレーターとして約100隻を運航している。世界各地の自動車の生産拠点と消費地を結ぶ海上輸送ルートは多様で、世界中の顧客の輸送需要に応えるには、船隊の全船を効率的に稼働させることが必要不可欠。1船ごとに数カ月先まで輸送ルートをシミュレーションし、理論的には全船で数百万通りにものぼる組み合わせの中から船隊全体としての最適解を導き出す必要がある。

商船三井は大阪大学 数理最適化寄附講座教授で「組合せ最適化」を専門とする梅谷俊治教授(※2)の協力のもと、数理最適化技術を用いて膨大な組み合わせのなかから最適な配船計画を短時間で導き出すアルゴリズムを開発した。今回、運用開始したシステムは本アルゴリズムをもとにしている。

(※2)2003年に京都大学で情報学博士号を取得。2008年から大阪大学大学院情報科学研究科、現在は数理最適化寄附講座教授。専門は「組合せ最適化」であり、実世界から収集した大規模データにもとづく大規模かつ多様な「組合せ最適化」問題に対して実用的な答えを効率的に求めるアルゴリズムを開発している。産学連携を通じて、数理最適化を活用した現実問題の解決にも積極的に取り組む。

本システムを導入することで、スピーディな意思決定を実現し、輸送需要の変化にも機動的に対応可能になるという。船隊全体の輸送効率の向上は、輸送単位量あたりの燃料の節減につながり、環境負荷低減への貢献も期待できるとする。

商船三井や商船三井システムズは今後もDXを進めることで、一層の輸送サービス品質向上を図るとしている。

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