学校法人武蔵野大学は4月11日、AI時代のDX人材育成のための副専攻「AI活用エキスパートコース」にて、2022年4月からサイボウズ株式会社が提供する業務アプリ構築クラウドサービス「kintone」を採用した授業を開講すると発表した。同校の全学部生が対象になる。
副専攻は、所属する学部学科の学び(主専攻)とは別に異なる専門科目を体系的に学べる武蔵野大学の制度。「AI活用エキスパートコース」では、先端IT技術自体をさまざまに活用するための手法を体系的かつ実践的に学べる。
2022年度は副専攻コースの開設2年目となり、発展的な科目が充実する。その一つとして新たに開講する学部2年生の履修科目「情報技法発展B」で、サイボウズ株式会社が開発した「kintone」を利用する。
「情報技法」は、先端IT技術を使ったDXを企画し推進するのに必要な情報活用と思考手法を扱う授業で、データ分析、論理思考、アイデア思考などを学ぶ。「情報技法発展B」では論理思考にもとづいた現場課題の解決手法を学ぶ。
「kintone」はプログラミングなしに業務システムを開発できるノーコード型の開発プラットフォームだ。DX時代の案件管理、顧客対応管理、進捗・タスク管理など、さまざまな業務アプリをすばやく作成できる。
授業では「kintone」を使うことで、業務現場で発生する問題を特定し、その解決のためのアプリをすばやく試行錯誤して開発するDXのプロセスを体験する。
学生はこの体験を通じてビジネスの知識とITの知識を獲得するとともに、論理的な議題解決や業務改善手法を習得することでDX時代の社会で活躍できる力を身につけられるとしている。
これからのDXはシステム開発業務だけでなく、より多方面の業務に広がっていくと考えられる。副専攻として先端IT技術やデータサイエンスによる解決手法を学ぶことで、主専攻での学びの活用可能性を広げることが期待できる」という。
武蔵野大学MUSICセンター長の上林 憲行氏は「MUSIC(Musashino University Smart Intelligence Center)は、AI時代にふさわしい教育環境を整備することで『情報に強い武蔵野大学』を実現する戦略センターで、BYOD(Bring Your Own Device)の導入や副専攻AIエキスパートコースの運営などを手掛けています。このたびはサイボウズ社のご協力で、業務アプリ開発プラットフォーム(kintone)を授業に取り入れることができました。これからは、こうしたノンプログラミングによる開発が主流になり、文系理系を問わず業務担当者が自らDXを進めていく時代になると考えられ、時代を先取りした授業が可能になりました」とコメント。
サイボウズ株式会社 執行役員 ビジネスマーケティング本部長の林田 保氏は「サイボウズは、武蔵野大学様がkintoneを利用したDXのプロセスを学ぶ授業を始められることを心より歓迎いたします。変化する社会において、ビジネスの現場ではITスキルと業務知識の両方が必要とされています。kintoneは現場で必要とされるシステムをノーコードでスピーディに開発することができるだけでなく、ビジネスの変化に合わせてシステムを変更することができ、DXを推進する人材育成に適していると考えております。武蔵野大学様の新たな授業にkintoneを取り入れていただくことで、社会の様々な課題を解決し、より良い未来を作り出すことのできる人材が育つことを期待しております」とコメントしている。
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