NECとSBI証券、AIでインサイダー取引を審査 一次審査の時間を約90%短縮

このエントリーをはてなブックマークに追加

「NEC AI 不正・リスク検知サービス for 証券」の利用イメージ

日本電気株式会社(NEC)と株式会社SBI証券は2022年度から、インサイダー取引の審査業務にAIを導入し、運用を開始予定であると発表した。2020年度から実証しており、判定理由を明示したうえで高精度にインサイダー取引の疑い度合いをスコアリングし、一次審査にかかる時間を約90%短縮できることを確認したという。

インサイダー取引のスコアリングAIの実現イメージ

SBI証券が保有する数年分のインサイダー取引に関する取引データや重要事実データなどを学習したAIモデルを生成し、インサイダー取引の疑い度合いをスコアリングすることで審査業務を支援する。AIにはNECの最先端AI技術群「NEC the WISE」の1つであり、分析結果の根拠を可視化できる説明可能なAI「異種混合学習技術(※)」を活用している。

(※)ビッグデータに混在するデータ同士の関連性から、多数の規則性を自動で発見し、分析するデータに応じて参照する規則を自動で切り替える技術。単一の規則性のみを発見し参照する従来の機械学習では分析が困難な、状況に応じて規則性が変化するデータでも、高精度な予測や異常検出を実現する。

SBI証券は2019年12月、AIを活用して相場操縦など不公正取引の審査業務を支援するクラウドサービス「NEC AI 不正・リスク検知サービス for 証券」を導入。相場操縦取引に対する審査の高度化を進めるなど、DX(デジタルトランスフォーメーション)による不公正取引の監視・防止を強化してきた。

今回、NECとSBI証券は、審査観点が多岐にわたるため審査対象の絞り込みが難しく多くの審査時間を割いていたインサイダー取引にAIを活用することで、審査業務のさらなる高度化・効率化に取り組むとしている

なお、NECは2022年度から、今回の取り組みの成果・ノウハウを生かし、「NEC AI 不正・リスク検知サービス for 証券」にインサイダー取引に対応した新たなメニューを加え、提供開始予定という。