NEC 、AIで人事異動を効率化 約300時間かかる確認時間を約24時間に

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NECソリューションイノベータ株式会社は4月21日、人工知能(AI)を活用することで、自治体における人事異動事務を効率化したり、組織の人員配置を最適化したりできる「NEC 人事異動AI支援ソリューション」を提供開始した。福島県福島市との実証実験では、約300時間かかる異動案のチェックを約24時間(92%減)に削減できたという。

本ソリューションは、AIで過去の異動履歴や人事情報を分析することで、異動候補者を選出したり、最適な配属先を選定したりできるというものだ。

在籍年数や男女比率など過去の異動情報データから作成した予測モデルで、各職員に人事異動の対象かどうか、および確率をスコア化する。各職員のスコアで異動有無の判断を補助し、異動対象者の選出作業を効率化できるという。

また、異動対象者の情報と職種や年齢、資格などの考慮すべき条件をもとに、異動対象者ごとに候補となる配属先をスコア化し、組合せ最適化モデルで分析。全対象者が高いパフォーマンスを発揮できる職場に配属されるようにシミュレーションする。

配属先シミュレーションで得られた異動原案のデータに対して、異動条件に合致しない職員の配属先を変更し、何度でも組合せ最適化モデルで分析できる。異動原案の精査を簡単にすることで、作業の負荷軽減を支援するとしている。

NECソリューションイノベータは2020年に、本ソリューションの技術を用いた福島県福島市との実証実験を実施した。導入前と導入後を比較すると、異動候補者の選出は約48時間が約36時間(25%減)に、配属先の検討(異動案作成)は約72時間が約60時間(17%減)に、異動案のチェックは約300時間が約24時間(92%減)に削減できたとする。

自治体の人事異動業務では、さまざまな優先条件と制約条件を考慮しながら、全体最適化を見据えて配属先を選定する必要がある。そのため、作業に時間がかかるだけではなく、ベテラン職員の経験やノウハウなど高度な専門性が求められるという。

NECソリューションイノベータはこのような状況を受け、AIがベテラン職員の経験やノウハウを代替することで、人事異動事務の負荷軽減につながる本ソリューションを提供開始したと説明している。

本ソリューションの参考価格(税別)は100万円。自治体規模などにより販売価格は前後する。別途、ハードウェア費用などが必要になる。

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