日本でも少しずつbotを使ったビジネス事例がでてきました。ただ知見やノウハウはまだまだ業界的にもないので、興味はあるけどちょっと手が出しにくい…という企業もあるのではないでしょうか。
そんな中、IMJがbotのコンサルサービスを開始するという発表がありましたので、発表に合わせて公開されたIMJのFBページでのデジマケ相談bot『フィリップくん』と一緒に合わせて紹介してみます。
たぶん国内初?botのコンサルサービス正式発足
ぜひbotサービスを作りたい!という企業がこれから増えてくることは容易に想像できますが、人工知能の育て方やUXの作り込みという観点で、botはまだまだ事例が少ないためノウハウが必要になります。
今回リリースされるのは、どうやらそういったノウハウなどの部分でコンサル支援をしてくれるサービスのようです。
まずはスモールスタートで簡単なサービスを作成し、段階的にbotを育てていくようなアプローチの支援のよう。人工知能自体も育てるのに人手と時間がかかりますし、目の付け所はさすがと言った感じ。
気になるコンサル対象のプラットフォームですが、Facebook MessengerやLINEだけでなく、なんとPepperやAmazonEchoも含まれるんだそう。
今後はAmazonEchoやGoogleHomeのような音声対話型インターフェースもどんどんマーケットに浸透していくでしょうし、拡張の相談が気軽にできるのは嬉しいですね。
例えば、Facebook Messengerでまずは作ってみて、ユーザーの反応がよかったらPepper用に拡張して店頭での対面サービスで使う…なんていう導入計画もアリかもしれません。
デジマケ相談bot『フィリップくん』も同時リリース
今回発表されたコンサルサービスの具体例として、IMJから「フィリップくん」というFB Messenger botがリリースされました。
企業のデジタルマーケティングの相談をFB Messenger上で受け付けるサービスとのことなので、ターゲットは各企業のデジマ担当者でしょう。
このサービス自体はIMJの受付Pepperにも搭載されており、Pepperでもbot開発できるというアピールにもなっているみたいです。
3つの機能があるようなので、それぞれちょっと詳しく紹介します。
デジマツールやデータの活用度を点数化
DMIQという元からあるサービスをbotで使えるようにした機能。
企業のデータ活用事情についての質問をされるので答えていくと、デジマ活用度を点数化してくれるとか。
他の企業の標準点も表示されるので、自社の立ち位置を改めて確認する…みたいな使い方?ですかね。多分。
SNSアカウント運用状況診断
企業のFacebookやTwitterのアカウントの運用状況を診断してくれる機能も搭載。
調べたいアカウント名を入力すると、運用状況を数値化、課題分析などをやってくれるんだとか。
自社アカウントだけでなく他の企業のアカウントも診断できるので、これはなんか普通に便利そう。
IMJ記事サイトBackyardから関連記事を紹介
こちらはTech Crunch botや以前紹介したBOT TREE for MEDIAで作ったbotのように、知りたいキーワードをbotに投げると関連する記事を紹介してくれるやつですね。
記事はIMJのニュースメディアBackyardの中から検索。よくあるbotの標準的な(?)機能ですが、トレンドなどのコマンドを実装するなど、さすがに使いやすく設計されているみたいです。
オウンドbotによるNo UI時代がいよいよ来る…かも?
昨今のbotラッシュや今回のIMJが打ち出した支援サービスなどの流れは、くるぞくるぞと言われていた『No UI』の流れへの分岐点になる…の、かも知れません。
まだまだビジネスとしては小さなはじまりに過ぎませんが、いずれこの流れが加速すれば
『誰にでも分かりやすく使いやすいUIは極論無い』
⇒ 『ならいっそ会話しながら使ってもらおう』
みたいな観点の変化にたどり着いて、考えや選択肢が割と当たり前に多くの企業によって選ばれていく。
そんな未来も遠くないのでは?と、感じさせてくれるリリースと言えるのかもしれないですね。(やや大げさですかね?)
ではではー。