ジェフリー・ヒントンら天才研究者が語るAIの未来とは?——19日から開催のNVIDIA GTC 2022の見どころ紹介

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画像はNVIDIA GTC 2022公式サイトより

NVIDIAが毎年開催する一大イベント「NVIDIA GTC 2022」が9月19日から22日(米国時間)までオンライン上で開催される。

メインテーマは「AIとメタバース」

今回のメインテーマは「AIとメタバース」で、気候変動や救命医療への対応、自動運転や仮想世界の実現など、NVIDIAが最先端技術でどのように社会課題の解決やビジネス変革に取り組んでいるのか、最新情報が紹介されるということだ。

同社の創業者/CEOのジェンスン ・フアン氏の基調講演では、毎回、新製品や新技術など数多くのニュースが発表されている。今回の基調講演は、9月21日(水) 午前0時(日本時間)に開催予定だが、その他、200を越えるセッションやワークショップが予定されている。基調講演をはじめ、一部セッションは日本語字幕がついており、日本語の質疑応答が可能なセッションもある。

ライブでの視聴ができない場合も、参加登録をすればオンデマンド配信で好きな時間に視聴できるので、少しでも「気になる」という方は参加手続きをされることをおすすめする。

おすすめセッション紹介:「AIのゴッドファーザー」たちによる未来展望や、NVIDIAのエンジニアがキャリアに答えるウォッチパーティ

ここからは、Ledge.ai編集部がおすすめするセッションを紹介していく。なお、開催日時はJST(日本標準時間)で記している。

ジェフリー・ヒントンやヤン・ルカンらチューリング賞受賞者がAIの今後を語る

チューリング賞は、計算機科学分野で「永続的な重要性を持つ主要な業績」に対して米国コンピュータ学会(ACM)が授与する賞だ。「コンピュータサイエンス分野のノーベル賞」ともいわれ、権威ある賞として知られている。

本セッションはチューリング賞を受賞し、「AI界のゴットファーザー」と呼ばれる3人の巨匠たちによる鼎談だ。

AIが普及し、人々の生活をどのように変えていくのか、現代の差し迫った問題の解決にAIアプリケーションがどのように役立つのかをそれぞれの視点から語る。

セッション[A41191]「Future of AI: Fireside Chat with Turing Award Winners」

パネリスト
ヨシュア・ベンジオ 氏(モントリオール大学 教授)
ジェフリー・ヒントン 氏(Google VP/エンジニアリング フェロー)
ヤン・ルカン 氏(Meta チーフ サイエンティフィック アドバイザー)

ディープラーニング・エンジニアのやりがいやキャリアの積み方

日本向けの独自コンテンツとして用意されているのが、エヌビディア日本法人の技術者がホストを務める「How to be a Deep Learning Engineer」。こちらは日本語字幕入りの動画を見ながら日本語で解説し、視聴者からの質疑応答に対応する。

ディープラーニングに関する技術概要、NVIDIA エンジニアの一日、キャリアを磨くヒントを紹介する、学生や若いエンジニア向けのセッションだ。

このウォッチパーティだけの参加特典として、参加者の中から抽選で2名様に『コンピュータビジョン最前線 Autumn 2022』の書籍が、15名様にはNVIDIAロゴ入りグッズがプレゼントされるとのことだ。

ウォッチパーティ[WP41226b] 「How to be a Deep Learning Engineer」 (日本語字幕、日本語解説付き)
開催日時:9月22日(木)13:00~14:30
講師:鈴木 博文 氏(エヌビディア合同会社 ディベロッパーリレーション シニアマネージャ)

大学院で知能機械関連の研究後、国内大手電機・機器メーカでの研究開発や商品開発・企画、システムシステムインテグレーション、カナダのITベンチャーなどを経て、2018年よりNVIDIAでユーザの研究開発を支援。

好評のワークショップは「GPUによるデータ分析の高速化」

GTCの会期中には、恒例の人気ワークショップ「Deep Learning Institute (通称:DLI)」も開催される。今回は新しく「アクセラレーテッド データ サイエンスの基礎」の講座が開講され、大規模データ分析向けのライブラリ「NVIDIA RAPIDS」で、データ分析をGPUで高速化する方法を学べる。

インターネット環境があれば、開発環境の設定をせずに受講可能だ。
講座受講で「できるようになること」は以下のとおり。

  • RAPIDSのライブラリ群を使い、データ分析パイプラインをGPU上で実行
  • Daskを使い、シングルGPUからマルチGPU環境でのデータ分析
  • イテレーションサイクルを高速化し、機械学習モデルの精度を向​
  • XGBoost、cuGRAPH、cuMLなどのデータサイエンスツールを使ったトレーニング時間の短縮
  • 講座名称:アクセラレーテッド データ サイエンスの基礎
  • 開催日時:9月22日(木)9:00〜17:00※昼休憩1時間に加え、適宜休憩をはさみながら実施
  • 対象者のレベル:初心者向け技術
  • 参加対象者:
    • PandasやNumPyを使ったデータ分析にCPUを使っている方
    • CPUベースのデータ分析処理が遅いと感じている方
    • RAPIDSを使ったGPUベースのデータ分析に挑戦したい方​
  • 費用:通常1人500ドルのところ、GTC期間限定で1人149ドル(グループ購入の場合99ドル※要問い合わせ)
  • 定員:50名

本ワークショップに参加してアンケートに回答すると、もれなくNVIDIAロゴ入りグッズがプレゼントされるとのことだ。

また、2時間の無料「トレーニングラボ」も実施される予定だ。数あるトレーニングの中から、その一部を紹介する(いずれも日本標準時間で表記)。

  • データ センターにおける AI 入門:9月20日(火)0:00〜3:30
  • グラフ ニュートラル ネットワーク入門:9月20日(火)22:00〜24:00
  • cuQuantum 入門:9月20日(火)18:00〜20:00
  • Omniverse のデジタル ツインに向けて: 基礎:9月22日(木)9:00〜11:00
  • Nsight プロファイリング ツールによる CUDA 機械学習コードの最適化:9月23日(金)0:00〜2:00

すべてのトレーニングラボをご覧になりたい方はこちらから。

日本からの参加者限定 サイン入りのGeForceが当たる

抽選で1名の方に、NVIDIA 創業者/CEOジェンスン・フアン氏のサイン入りGeForce RTX 3090 Tiが当たるキャンペーンが実施されている。2022年3月末に販売開始されたハイエンドモデルのGPUだ。
応募に必要なのは、GTC 2022への参加登録(地域を日本に設定)と、登録時に入力したメールアドレスだけ。イベント参加登録とあわせて、ぜひ応募を検討してほしい。

イベント概要

  • イベント正式名称:NVIDIA GTC 2022
  • 開催日時:2022年9月19日(月)〜22日(木)
  • 開催場所:オンライン https://www.nvidia.com/ja-jp/gtc/
  • 主催:エヌビディア
  • 参加(閲覧)費用:無料(要事前登録)
    • DLIの終日ワークショップへの参加には別途費用が必要