大腸がん早期発見へ、オリンパスが医師の診断を補助するAIを発売

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オリンパス株式会社は3月2日、大腸内視鏡画像をディープラーニングによる人工知能(AI)で解析し、内視鏡検査中に病変が映っているかを推測することで医師の診断を補助する内視鏡画像診断支援ソフトウェア「EndoBRAIN-EYE(エンドブレインアイ)」を2020年5月下旬から国内で発売することを発表した。

本製品は、内視鏡における病変検出用AIとして国内で初めて薬機法承認を得た製品だ。

>>オリンパス

病変を見落とさずに検出し、的確に判別する必要がある

そもそも、大腸がんは国内がん死亡数第2位・罹患数第1位と、近年増加傾向にある。大腸内視鏡で早期がんや腫瘍性ポリープを切除することで、大腸がんによる死亡を大幅に減らせると報告されているそうだ。そのため、医師は大腸内視鏡検査において、病変を見落とさずに検出し、検出した病変が腫瘍性ポリープ・非腫瘍性ポリープかを的確に判別し、腫瘍性ポリープを確実に切除する必要がある。

エンドブレインアイは、大腸内視鏡検査中の画像をAIが解析し、ポリープやがんなどの病変候補を検出すると音と画面上の色によってリアルタイムで警告する。

発見した病変候補の位置までは、特定させる設計にはあえてしていない。これは、医師への警告にとどめることで、病変の発見を支援しつつ、最終的な診断は、医師に任せるためだ。つまりエンドブレインアイは、医師に代わるものではなく、医師を補助するAIなのだ。

なお、エンドブレインアイは動画から出した約395万枚の内視鏡画像をディープラーニングに基づいて学習したところ、臨床性能試験では感度95%、特異度89%の病変検出精度を達成したという。

搭載イメージ

>> ニュースリリース

AIは認知症の診断にも使われている

医療シーンにおけるAIの活用は、診断を補助する立ち位置として新たなソリューションが生まれつつある。

共和薬品工業株式会社と株式会社FRONTEOは3月2日、事業提携に関わる基本合意書の締結を発表した。この提携は、認知症診断支援システムに関わるものだ。

認知症診断支援システムは、患者と医師との5~10分程度の会話から、認知機能障害の有無や重症度を判定。患者と医者、双方の負担を軽減し、認知症の早期発見を目指す。

厚生労働省の発表では、2020年に認知症患者数が630万人を超すとされ、65歳以上の高齢者の約7人にひとりが認知症と見込まれている。そのため、認知症への対策、早期発見の方法を求められている。

FRONTEOのプレスリリースでは、「共和薬品との基本合意により、FRONTEOは本システムの研究、開発、販売体制を強化し、自然言語解析AIを使った認知症診断システムの国内初の薬事承認を目指します」とコメントしている。