AIは視覚障害者の目になれるか?テクノロジーで社会課題に立ち向かう「OrCam MyEye」

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画像認識の技術は、医療や自動運転などの分野で、徐々に実用化が進んでいます。AIは、もはや「技術的におもしろい」だけではなく、「人間をサポートする道具」として、確実に私たちの生活にも浸透し始めています。

今回は、画像認識技術を使って「視覚障害者が自立的に生活をする」ことをサポートする、AI活用を紹介します。

人間の代わりに世界を認識。音で視覚機能を代替する 

OrCam MyEye」は、メガネに取り付けることができる、視覚障害者用のAIカメラです。重さは、22.5gと軽量。ユーザーが指差しをすると、その部分を画像を認識し、話し言葉で指名したものを伝えます。

具体的に変換できることは以下。

  • 人の顔を認識し、誰かを伝える
  • テキストを認識して、音声として読み聞かせる
  • 製品を特定して、名称を伝える
  • 洋服購入の際に、色を伝える
  • 使用者のジェスチャーに反応し、今の時間を伝える

文章画像は、認識後に削除されるので、個人情報流出の可能性は低いそう。使い方は動画がわかりやすいので、チェックしてみてください。

技術は社会的に活用されてはじめて意義がある

今まで視覚障害者の方には、多くの場合、補助が必要だったかと思います。

たとえば、本を読みたいときには、誰かに読んでもらう必要がありました。ただ、「分量の多い本を読んでもらうのは、気が引けてしまって、諦めないといけない」ということもあったでしょう。

OrCam MyEyeを利用すれば、他人の力を借りずに、好きなだけ読書ができるようになるかもしれない……。視覚障害者の行動の選択肢を広げる、まさに社会的価値がある技術活用ですね。

今後、「高齢化に伴い、視覚障害者の数が3倍に増える」とのデータもあるので、少子高齢化の問題を抱える日本としても参考にすべきでもあります。

金額は、3,120ポンド〜とかなり高価(日本円換算で現在約47万円)。

今後、安価になっていくことに期待ですね。

まとめ

AIは人の仕事を奪うという悲観論がよく叫ばれていますが、今回は、「奪う」というよりむしろ、「人の生活を支える」活用例です。

音声アシスタントと組み合わせれば、

  • AIが音声アナウンスで、盲人の歩行補助をする
  • 表示を読み取り、追加情報を伝える
  • AIが見えているうちの、どの情報を伝えるかをユーザーに確認する

といったことも実現しうるかもしれません。今後開発が進めば、価格も下がり、手軽に手に入るといったことも期待できそうですね。

AIの社会的利用に今後も注目です。