パナソニック、AIで投票所の混雑状況を把握 人間と変わらない精度に

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パナソニックグループのパナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社と行政システム株式会社は5月19日、「参議院長野県選出議員補欠選挙」の期日前投票において、長野市役所および長野市選挙管理委員会協力のもと、パナソニックのAI画像センシング技術を用いた投票所における混雑可視化の実証実験を実施したと発表。

同期日前投票は4月9日〜4月24日に長野県で実施された。本実証実験では、人間の目視で測定した待機列の人数と、AI画像センシング技術を用いたシステムにより測定した待機列の人数を比べたところ、結果に違いはなかったという。

AIで職員の人数カウントを代替できるか検証

行政システム社は以前から、新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)の感染リスク対策として、混雑状況を職員の手で簡易に配信し、自治体のウェブサイトなどに情報を反映するシステム「OTÁZKA投票所混雑状況配信システム」を導入してきた。しかし、現場では職員が目視で待機列人数をカウントし、配信する必要があるため、更新作業の負担や混雑状況案内のリアルタイム性に課題があった。

左:実証実験カメラの設置全景 右:計測アプリケーション処理結果画像(閉庁後に関係者のみで撮影)

OTÁZKA投票所混雑状況配信システム

今回の実証実験では、待機列付近にパナソニックのネットワークカメラを設置した。撮影した映像から人の頭部を検出し、単位区画ごとの群衆人数や密集度、速度をリアルタイムで計測するAI画像センシング技術「人密集度可視化ソリューション」を使用。投票所における待機列の人数を計測し、職員による人数カウント業務を代替できるかを検証した。

同システムの認識精度を測定するため、並行して人間が目視で人数をカウントしたが、実際の待機列人数と同システムで計測した待機列人数には違いがなかったという。

両社はこの結果を踏まえ、行政システム社のOTÁZKA投票所混雑状況配信基盤とパナソニックのAI画像センシング技術を掛け合わせることで、職員の負担軽減とリアルタイム性を向上し、投票所における混雑回避と有権者投票の促進が期待できるとしている。

「カメラ画像利活用ガイドブック」に沿った通知文の掲示

なお、同システムでは取得した画像データをパソコンやサーバーの内部に残さず、人数カウントのデータのみを抽出および保存することで、個人情報を端末に残さない仕様を実現した。個人認証はしていないが、個人を撮像する作業のため、経済産業省・総務省が公開する「カメラ画像利活用ガイドブック」の事例・運用を参考に、現場やウェブサイトなどで事前告知や通知を実施している。

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