生成AIによるもの?ペンタゴン爆破のフェイク画像がSNS上で拡散

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画像:Pixabay

2023年5月22日、バージニア州アーリントンのペンタゴン近くで爆発があったとのフェイク画像が一時的に拡散された。アメリカ国防省はこの画像が偽であることを確認したが、この出来事はAIによる情報の誤用に対する政府からの警告の一例となった、とForbesが報じている。

月曜日の午前10時過ぎにTwitterで出回った画像は、ペンタゴン郊外の芝生で爆発が起きている様子を示していた(元の投稿はその後削除されている)。この画像の出所は未だ特定されていない。

国防総省の広報担当者は、Google検索やTwitterを席巻したこの画像が「誤報」であることをForbesに確認し、アーリントン消防救急局は「爆発や事件は起きておらず、一般市民への直接的な危険や危害はない」とツイートした。

Aが生成するディープフェイクは、OpenAIのChatGPTなどリリース以降、SNSで急速に拡散している。AIによる人間に酷似した生成物で、大学レポートの作成、科学論文が本物だと研究者が騙される可能性が指摘されている。

政府関係者や米大手企業は、AIがチェックされないまま放置される脅威を警告している。バイデン政権は先月、AIの評価と責任ある革新を推進するために7つの国立研究所を創設する計画を発表した。し、AIがもたらす可能性のある「サイバーセキュリティ、バイオセキュリティ、安全性」のリスクに注意を促した。

TwitterのCEOであるイーロン・マスク氏は、OpenAIの「GPT-4」よりも強力なAIの開発を最低でも6ヶ月の間停止するように呼びかける公開書簡に署名している。「AIのゴッドファーザー」と称されるジェフリー・ヒントン氏も、AIが悪意のある者に利用される可能性に警鐘を鳴らしている。