深層学習を活用した高品質3Dスキャン代行サービスを提供開始 メタバースなどですぐに利用できる

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株式会社Preferred Networks(PFN)は6月20日、さまざまな物品を高品質な3Dモデルとしてデジタル化する3Dスキャンサービス「PFN 3D Scan(ピーエフエヌ・スリーディースキャン)」を日本国内の企業向けに提供開始したと発表した。

PFN 3D Scanは、深層学習を利用したPFN独自の技術を用いることで、従来の3Dスキャン技術が苦手としていた透明・黒色・金属を含めた多様な材質の物品のメッシュ・テクスチャ・マテリアル(形状・色・質感)を忠実に再現できる。

提供する3Dモデルは、Eコマース、ゲーム・映像制作、メタバース、文化財の保存などにすぐに利用できる。

従来の3Dスキャン技術は、主に光を投影して距離を測る工業用などの3Dスキャナーと複数のカメラ画像のみを用いたフォトグラメトリの2つに分類される。

工業用などの3Dスキャナーは正確な形状が得られる一方でテクスチャが粗いものが多く、フォトグラメトリはテクスチャが忠実に再現できる一方で模様のない面が正確に認識できないなどの問題があった。また、どちらの技術でも透明・黒色・金属製の物体の3Dモデル作成は困難だった。

そのため、従来の3Dスキャン技術では専門家が手作業で3Dモデルをゼロから作るか、高額な専用スキャナーでスキャンしたデータをかなりの時間をかけて加工する必要があった。

PFN 3D Scanでは、深層学習に使われるニューラルネットワークおよび微分可能レンダリングという技術を用いて、従来の技術が苦手とした物体でも、見た目を忠実に再現するテクスチャ付き3Dメッシュを生成するという。

ベータテスト参加ユーザーのコメント

株式会社土屋鞄製造所 沼田雄二朗取締役のコメント

レザーの質感やバッグの緩やかなシルエットなど、製品の細かなディティールが想像以上に再現されていて驚きました。PFN 3D Scanを活用してオンラインストアに3Dモデル/AR閲覧機能を実装し、お客様に商品を立体的・直感的にご覧いただくことで、商品のサイズ感等がより伝わるようにしていきたいと考えています。

東海大学文化社会学部 山花京子教授のコメント

文化財のアーカイブ化において、従来技術では光沢や細かい構造をデジタルで再現することが困難でしたが、実際にPFN 3D Scanを試したところ、光沢や複雑な形状が再現されていました。本学所蔵のアンデス土器も質感がよく再現できるのではないかと今後に期待しています。

サービス利用の流れは以下のとおり。

  • (1)サイトから企業ユーザーが登録申し込み
  • (2)登録完了後、ユーザーが3Dモデル化したい物品を指定された窓口に発送
  • (3)窓口に到着した物品をPFNが3Dスキャンし3Dモデルを作成
  • (4)PFNがユーザーに3Dモデルデータのダウンロードリンクを送付し物品を返送

サービスの概要は以下のとおり。

  • 対象物品:幅30cm以内×奥行き30cm以内×高さ30cm以内、重量2kg以内の物品
    ※市販のキャラクターグッズなど、ユーザーが著作権を持たない物品は取り扱えない(著作権者の承諾がある場合を除く)
  • 金額:物品1点に付き税抜2万円(発注の数量などによって相談可能)
  • 納期:物品到着から5〜10営業日(サイズ・形状・素材などにより変動する)
  • 納品形式:glTF, FBX(USDZ, OBJ, STLも可、Unityアセット・Unreal Engineアセットでの提供も対応予定)

PFN 3D Scanで作成した3Dモデルの例はこちら

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