突然ですが、“AIプロジェクトの進め方”はご存知ですか?
- AIプロジェクト全体のワークフローは?
- AI導入に判断基準はあるの?
- AIの精度が出なければどうする?
なんて疑問を持っている方は少なくないでしょう。
「RPA・チャットボット・AIなどを競合企業も導入し始めているので、ウチも導入したい!けれども進め方がわからない……。」、そんな悩みを持った企業の担当者がまず押さえておくべきキーワードが、「PoC(Proof of Concept)」です。
今回の記事では、AI活用の最重要ポイントである「PoC」を解説し、自社のAI導入、AIプロジェクトを成功させるためのヒントをご紹介します。
「まさにAI導入を検討中!」「AIプロジェクトで詰まっている……。」といった方は、さらに詳細な解説が載っている無料のダウンロードコンテンツもぜひ参考にしてください。
AIプロジェクトの「PoC」って何?
冒頭でも出てきた「PoC」は、ちょっと馴染みのない言葉ですが、簡単にいうと「AIを導入する前に、AIを小規模開発し、実用に耐えうるか、精度を検証する」ことです。
要するに、「いきなり大規模でAIを開発して失敗したらヤバイので、一旦は小規模でAI開発して精度見てみて、業務に導入できそうか考えようよ」というフェーズです。
なるほど、ざっくりとPoCのイメージは理解した。じゃーそれって具体的にどうやるの? なんて疑問が次に挙がってくると思うのですが、具体的な手法や定義が定まっていないのと、検索してもあまり出てこないため、多くの方がAI導入・AIプロジェクトで苦労している背景にあると思っています。
じつは、PoCのイメージは色々あると思うのですが、具体的にどういったことを、どういった手順で、どう検証すればいいのか、PoC成功のポイントについてはあまり知られていません。
しかし、AI導入・AIプロジェクトにおいて、この「PoC」こそが最重要です。
*本記事内の「AI」とは「機械学習技術」のことを指しています。
AIプロジェクト全体フローはこれ!PoCはどの部分?
AIプロジェクトにおけるPoCを先ほど紹介しましたが、各企業で定義があいまいなのも事実です。
PoCを成功させるためには、そもそもAIプロジェクトフローのどこにPoCが位置づけられるのか把握する必要があります。
そこでレッジでは、まずはAIプロジェクトフローを以下の図のように分けています。
その中で「データ収集、精査」〜「モデル構築」〜「評価、検証」の部分をPoCと位置付けています。
なぜAIプロジェクトでは「PoC」が最重要フェーズとなるのか
AIは、従来のルールベースで動く演繹的なアプローチではなく、統計に近い帰納的なアプローチになるのが特徴的です。
この違いから、AIの精度は学習アルゴリズムだけでなく、学習させるデータの質や量にもかなり依存し、学習モデル構築にも専門的な知識が必須となります。
AI開発を進めようとすると、
- どれくらいのデータが必要か?
- データの質は?
- 本当に目標の精度は達するの?
といったさまざまな課題が出てきます。
その上でPoCでは、
- データを大量に集め
- データの中身を精査し
- 学習モデルが目標としている精度に達するか
を検証します。
残念ながら、一度では目標精度に達しないのもケースがほとんどですが、それはそれでPoCの結果から得られる情報、データです。
また、AI開発における計算量は莫大なため、精度をあげるだけではなく「処理スピードやGPU代等も考慮にいれて、実用に耐えうるか」という視点も必要になってきます。
考慮すべきことが多く、それぞれが一度やってみないとわからないことだらけのAIプロジェクト、「目標精度に達するまで学習モデルの改良を続けていく」フェーズ、PoCを行うことが重要となってきます。
AIプロジェクト、導入におけるPoCのポイント
ここまでで、AIプロジェクトでよく聞くPoC、その重要性を再認識できたのではないでしょうか。
しかし、AIプロジェクトはまだまだ体系化・確立されていないことも多く、PoCフェーズの中にもやはり落とし穴があります。
そこでレッジでは、PoCで特に重要なポイントをまとめた資料を公開しています。レッジがこなした多種多様な産業、さまざまな技術分野のコンサルティング経験から作成された資料です。
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