ドン・キホーテ、約170の業務をRPAで自動化 未経験者が約3カ月で開発スキルを習得

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「ドン・キホーテ」「ユニー」「長崎屋」などで知られる、株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)は、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)プラットフォーム「UiPath」を導入することで、ドン・キホーテに関連する約170の業務を自動化した。

サービス提供元の米UiPath(ユーアイパス)の日本法人であるUiPath株式会社によると、PPIHはまだ日本がRPA創成期だった2017年4月頃から、いち早くRPAに着目し、業務の自動化に取り組んでいた。PPIHはRPAの導入にあわせ、開発・運用に関わる組織体制の整備に着手し、情報システム部内に「RPA課」も設置した。

当初は、情報システム部の数名の人員をほかの業務との兼任する形で配備し、グループウェア上での告知活動や説明会の開催などを通じてRPAの紹介や現場が自動化を望んでいる業務を募集していた。しかし、社内から多くの業務自動化への要望が寄せられても、RPA課が兼任体制だったことため、RPAの活用が思うように進捗しないという課題があったという。

そこで、PPIH社は、RPA課の人員を専任化すべく方針を転換し、社内リクルート制度でRPA課への転属を希望する人員を募集するとともに、社外に向けた求人も実施した。RPA自体が創成期だったので、専門人材を募ることが難しいため、「プログラミング経験不問」という条件で広範に人材を募った。

その結果、約1年後には情報システム部のみならず、社内のほかの間接部門に所属していた人員に加え、外部からは「IT系専門学校で教員を務めていた人」「趣味的にRPAに取り組んでいた人」「主婦を生業としていた人」などを採用し、いずれも業務としてRPAに取り組んだ経験がまったくないメンバーによる専任体制でRPA課を編成した。

しかし、PPIHが採用しているUiPathは、無料オンライン学習サービス「UiPathアカデミー」、無料で利用可能な「UiPath Community Edition」を提供している。これらを活用した実習、OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)に取り組むことで、約数週間から3カ月程度で全員がUiPath上でのRPA開発スキルを習得できたという。

PPIHはこのようなRPA専任チームにより、2021年2月末の段階で店舗業務を中心に現場から寄せられていた250の自動化案件のうち、約170にのぼる業務をUiPathで自動化した。

たとえば、ドン・キホーテの各店舗にインバウンドで訪れる中国人旅行客の「Alipay」や「WeChat Pay」などのキャッシュレス決済情報を日次でレジのデータと突き合わせるという、日々何時間もかけていた作業をRPAで自動化した。

ドン・キホーテの各店舗向けの分析レポート配信にもRPAを活用。社内システムから売り上げ関連データなどを抽出し、各店舗の求めるフォーマットで事業戦略に役立つレポートを生成して提供している。

単なる省力化という枠組みを超え、これまで各現場が時間や人的リソースの制約から着手できなかった業務が実現可能になる成果もあるという。

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