AI本書評:『Pythonスタートブック[増補改訂版]』(辻真吾著)

Pythonスタートブック
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概要:AI開発において人気の言語Python入門本

この本は、Pythonというプログラミング言語を、独学で学びたいと思っているプログラミング未経験者におすすめの本だ。

2020年度から始まった小学校でのプログラミング教育の必修化。これからはインターネットネイティブではなく、プログラミングネイティブが次々と頭角を現してくる。そんなIT教育時代に少しでもプログラミングを学んでおきたい、というようなプログラミング未経験者にも本書はやさしく解説してくれる。

著者の辻真吾氏は、Start Python Clubというコミュニティーで「みんなのPython勉強会」を月1回ペースで開催している。誰でも参加できるコミュニティーのため、本を学習した後も学びを続ける環境ができている。そのため、Pythonを独学でも継続して勉強したい人にとって、学習のスタートとなる一冊だ。

>>書誌情報

読者ターゲットは?

  • とりあえずプログラミングを始めたい人
    • パソコン・ネット検索に対しての理解は少し必要
  • 機械学習の勉強へつなげたいプログラミング未経験の人
  • Pythonの基礎を学びたい駆け出しエンジニアの人

Python基礎中の基礎をしっかりと学習する

この本は全11章とボリューミーな内容になっているが、1章ごとに丁寧に解説されているため、プログラミング初学者でも一歩一歩進められる。

重要だと思った章は以下の4つ。

5章:条件分岐と繰り返し
8章:関数をつくる
9章:新しいデータ型を作る
付録:Windows, Mac別のプログラミング環境構築方法が解説されている

これらの章は、Pythonやプログラミングをする上で必ず覚えておく必要がある概念と方法が詳しく説明されている。

特に9章の新しいデータ型を作るという内容では、Classという概念が出てくるが、この内容は理解できるまでにしばらくかかる。しかし、ここが理解できるようになれば、プログラミングへの理解もより一層深まるだろう。

パソコン操作が得意な人はすらすら学習が進む

たとえば、折り紙の本を読みながら折り紙を折るとき、レシピを見ながら料理をするとき、
「ここどうやってやっているのか、図だけじゃわからないな」
というような状況になったことはないだろうか?それと同じようなことがこの本でも起こりうる。

私のスタートメニュー(「スタートメニュー⇒Windows PowerShellの順でクリックする」という説明が理解できなかった時の図)

まったくの初学者の場合、説明書通りではない場面に出くわすと思考が停止してしまう。しかし、この本のやさしい点はこういう部分に脚注がなされているところだ。初心者が間違えやすい部分、バージョンの違いによるエラーやプログラミングに関する小ネタなどがちりばめられている。あせらず進めていくと、気づいたときにはプログラミングにも慣れているはずだ。

プログラミングは機械とコミュニケーションを取る言語であるため、パソコンの知識や検索能力が必須となる。プログラミングと並行して周辺知識を学んでいけば、一歩一歩着実にプログラマーへの道は開けるだろう。

どんなに短いコードでも写経、アレンジをして動作確認を繰り返すべし

説明は日本語、コードは英語でも、プログラミング言語という新しい言語を学んでいることに違いはない。独特な命令の書き方は、最初は難しいかもしれないが、慣れれば多くの場所で共通して使われていることが実感できる。

また、プログラミングをしていくうちに、「この書き方でやったらこうなるのでは?」というようなひらめきをすることがあれば、ぜひ実行してエラーや成功を積み重ねてほしい。
「このコードはこういう動きをするようになっているのか」という思考回路ができるようになれば、あとは他の参考書等でより一歩進んだ内容の学習へ進むことができるだろう。

私自身(=書評を書いている小林)、AIのプログラミングをするぞ!と意気込んで動物の絵が描いてある某赤い本を開いてみたものの、専門用語やライブラリの知識で埋め尽くされていたため本をすぐ閉じた経験がある。
例えるなら、ホップステップジャンプのジャンプをいきなりしたようなものだろう。プログラミング学習は一朝一夕では身につかないため、時にはパソコンの学習もはさみつつ、総合的に学習を進めていくとこが望ましい。

書誌情報

著者辻真吾
発売日2018年4月12日
出版社技術評論社
ISBN9784774196435
価格2,500円(税抜)

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