セーフィー株式会社は2023年3月6日、千葉県八千代市消防本部で約1年半にわたる試験導入を経て、開発・運営するウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket2」が本格導入されたことを発表した。
導入の背景と概要
自治体や企業では、いち早く住民の安否確認や被害状況を把握するために、災害時の情報通信や被災者への迅速な生活支援などの多岐にわたる課題をテクノロジーで解決する「防災DX」を取り入れはじめた。災害時における現場の迅速かつ正確な状況把握や意思決定を支援する動きに期待が集まっている。
同社は八千代市消防本部と協力し、消防活動において映像を用いて状況判断を迅速かつ正確に行うことを目的に1年半にわたる試験導入を実施してきた。ウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket2」の導入によって、災害現場における情報共有の迅速性かつ正確性が高まり、より適切な指示のもとで最適な救助を実施することが可能になったという。
試験導入の概要
実施場所:八千代市消防本部が出動した火災・救助・救急現場
実施日時:2021年11月16日~2023年1月31日(計442日間)
実施手段:「Safie Pocket2」(3台)
実施目的:消防活動において映像を用いて状況判断を迅速かつ正確に行うため
【火災現場:過酷な環境でも現場と本部のリアルタイムでの情報伝達ツールとして機能】
試験導入の成果
これまで緊急時は無線や通信用マイクによる音声のみの情報伝達となり、正確な情報を知ることに時間がかかっていた。しかし複数回の実証試験を通してSafie Pocket2の仕様と機能を最適化することで、災害現場で起きていることを映像によって正確かつ迅速に、詳細に捉えることが可能となった。これにより消防活動で課題となっていた「情報共有」を円滑に図ることに繋がったという。
特に、上空から災害現場全体の流れを把握できるドローンカメラ、設定した位置情報の詳細を知れる定点カメラとの組み合わせにより、消防現場での状況を遠隔からでも具体的に把握することに繋がった。小規模な土砂崩落を防ぐための実証実験では、ドローンカメラで上空から避難ルートを全体俯瞰しつつ、ウェアラブルカメラを装着した隊員に本部から指示出しし、気になるルートの状況把握を細かく確認するなど、さまざまな角度の映像データにより適切な判断を下すために必要な情報を得られたとのこと。
■セーフィー株式会社
https://safie.jp/
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