毎年、暖かくなる頃に見かけるのが、リクルートスーツに身を包んだ学生だ。さまざまな不安や希望を抱えながら就職活動に望んでいる様子が伺える。
そんな学生らの就職支援をするのが大学の就職課。就職支援の手厚さは大学の就職実績に直結しており、入学希望者数に大きな影響を与えるという。
そこで株式会社サイシードが開発したのが「sAI Chat for University」だ。埼玉大学の就職課で1年間実証実験を行い、2019年7月11日に正式リリースが発表された。
学生とアドバイザー両方の負担を軽減
『sAI Chat for University』は3つの特徴を持っている。
LINEで気軽に就職相談
学生は普段から使い慣れているLINEを使って、いつでもどこでも質問や相談ができる。
就職課で予約を取る必要がないため、今まで諦めていたようなちょっとしたことでも気軽に相談が可能だ。
キャリアアドバイザーは半自動で回答
「sAI Chat for University」には、独自に作成された就職活動でよく聞かれる質問と、その回答文500種類があらかじめ登録されている。
学生から質問が来ると、登録された質問のなかから、最も近い回答をAIがアドバイザーに提示する仕組みになっている。アドバイザーはそのなかから回答文を選択し、必要に応じて編集し送信するだけでよい。
CRMによる学生情報の管理
学生の情報を管理できるCRM機能を搭載しており、学科や志望業界など定性的な情報をタグでユーザーに付与できる。
たとえば「IT業界志望の3年生」に絞ったイベントの一斉配信が可能となる。
また、過去の相談履歴がデータとして確認できるため、複数のアドバイザー間の情報共有もスムーズに行えるという。
気軽に問い合わせられると学生からも好評
「sAI Chat for University」を1年間試験導入した、埼玉大学 学生支援課 就職支援担当 木下哲平氏は以下のコメントを寄せている。
「これまでは基本的に学生が面談予約をしないと、就職課に相談できませんでした。
システム導入後は『学内セミナーはスーツ着用でしょうか?』といった、窓口に来てまで質問するほどではないようなことも気軽に問い合わせられると学生からも好評です。
半自動チャットボットのおかげで職員も短時間でレスポンスできます。学生、職員双方にとって時間削減につながっているのは大きなメリットですね」
AIチャットボットで就職課のアドバイスが多くの学生に行き渡ることで、学生がより自分にマッチした企業を見つける手助けとなりそうだ。
source: 大学の就職課に対して、LINE公式アカウントを使った就職相談に特化したAIチャットサービス『sAI Chat for University』の正式提供を開始