DATAFLUCT、ユーザーの価値観・趣味嗜好にあったレコメンドを実現するサービス「ValueClone(バリュークローン)」の実証実験を開始

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株式会社DATAFLUCTは4月上旬から、AI(人工知能)エージェントサービス「ValueClone(※)」において、「ValueCloneApp/Agent(バリュークローンアップ/エージェント)」と「ValueCloneInsight/Engagement(バリュークローンインサイト/エンゲージメント)」の実証実験を開始した。

(※)「ValueClone」では、ユーザーの判断で自身が保有するデータと企業保有のデータを部分的に分析し、複数のサイトドメインにまたがるパーソナルデータを統合する。これにより、自社サイト内外での購買履歴や行動履歴を活用したユーザー起点のレコメンドが可能になる。

「ValueCloneApp/Agent」は、パーソナルデータをもとに生成したデジタルクローンを通じて、ユーザーが自分自身の判断でデータの提供先や提供範囲を選択できるサービス。「ValueCloneInsight/Engagement」は、自社サイト内外でのレコメンドを実現するサービス。

ユーザーはこれらのサービスを通じてパーソナルデータの利活用方法を選択できるようになり、サイトのレコメンドに対する納得性の低さやデータの提供に対する不安が解消され、価値のあるレコメンドを受け取れるという。

企業は今春の個人情報保護法の改正により個人情報の利用が一段と難しくなるなか、これらのサービスを利用することで、レコメンドサービスに必要なユーザー情報のみを取得できる。自社データとユーザー提供データの両方から抽出した価値観・趣味嗜好にもとづいたレコメンドを自社だけでなく、ほかのWebサイトでも実行可能になる。

ユーザーの趣味や価値観を数値化したデジタルクローンが生成

自分のクローンに基づくAIエージェントからレコメンドを受けられる「ValueCloneAgent」

ユーザーは「ValueCloneApp」にWebの閲覧履歴や移動履歴、SNS、カード決済情報などの日常的な行動に関するデータを連携させたり、質問項目に回答したりすることでデータを蓄積。データに情報の圧縮、特徴量の抽出、匿名加工といった本人を特定できない加工を施した後に、ユーザーの趣味・嗜好や価値観を数値化・顕在化したデジタルクローンがアプリ上に生成される。

自社サイト内外のデータをもとにセグメントを抽出する「ValueCloneInsight」

「ValueCloneApp」がChrome(ブラウザ)の拡張機能「ValueCloneAgent」へ共有されると、ユーザーはECサイト内で自分の「ValueClone」の情報をもとにしたレコメンドを受け取れる。レコメンドはこれまでECサイト側から閲覧履歴や購買履歴だけで一方的に判断されてきたものよりも、ユーザーにとっては納得性が高く、「個人のデータは個人のもの」というDATAFLUCTの信念にもとづき設計している。

自社サイト内外のデータをもとにセグメントを抽出する「ValueCloneInsight」

「ValueCloneInsight」は、企業(ECサイトなど)がユーザーシナリオの中で情報提供するのに重要な「セグメントの抽出」を管理するツール。ユーザーが同意・提供したデータから、セグメントごとに「いつ」「どこで」「なぜそのような行動をとったのか」「どのような属性の人か」などを抽出し、ユーザーのインサイトを分析できる。

自社サイト内外でのレコメンドを実現する「ValueCloneEngagement」

「ValueCloneEngagement」は、ユーザー起点のレコメンドシナリオを設計・管理する企業向けのサービス。「ValueCloneInsight」で抽出したセグメントに対して、自社サイト内外で「いつ」「どこで」「指定した行動を」「何回した時に」「どれくらいの頻度で」「指定したバナーを表示する」といった細かな配信設定が可能になり、ユーザーごとに最適なコミュニケーションを取れるようになる。

現在、これらのサービスは美容業界の企業向けのクローズドベータ版をリリースしており、ほかの業界での活用領域やユースケースの想定も進めている。また、「ValueCloneInsight/Engagement」は利用頻度が高いと想定される複数のユーザーシナリオに限定して開発を進めているという。

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