年内にプロトタイプ化も?意外と近いスマートレンズ市場の最新動向

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こんにちは。ひろきです。

スマートグラスがニュースになったとき、「スマートコンタクトレンズとかそのうちでるんじゃね?」とか(冗談半分で)思った人も少なくないと思います。

仮にできたとしても遠い未来の話だろうなあ、なんて思っていたんですが、意外にももうすぐ実用段階というフェーズなんだとか・・・?

スマートレンズといっても、視力に関わってくるだけではないようで、いろいろな方向で開発は行われているようです。まだまだ開発中のものが多いんですが、現在公表されている情報を集めてみました。

「目」から健康状態をモニタリング

glucose sensor smart lens

人間の「目」かとれる情報量は意外に多いそうです。そこに注目してヘルスケアテック関連の研究がなされています。

涙から体内血糖値を測定

Alphabet’s Verily(前Google Life Sciences)Medella Healthは、なんと涙から体内血糖値を測定、糖尿病患者の状態を管理、モニタリングできるレンズを開発しているそう。内蔵されているワイヤレス交信機と携帯デバイスとの連携で、患者自身が健康状態をつねに把握できるようになるんだとか。

糖尿病患者は健康管理のために、自分で採血をしているそうです。日常的に自分で自分に針を刺すというのを想像しただけでも辛い…。それがコンタクトをつけるだけで健康管理できるようになる。まさにテクノロジーの進化ですね。

緑内障患者の眼圧測定を24h可能に

Sensimed AG の“Triggerfish”は緑内障患者に向けた眼圧測定を行い、就寝間も含め、24時間のモニタリングを可能にするレンズです。緑内障による失明の危険性を早期段階で回避したり、原因の詳細な調査が可能になるんだそう。シリコン製の使い捨てタイプとのこと。

緑内障って自分で気づくのが難しいため、病院にいったときにはすでに手遅れ…なんてことも少なくないんだそうです。また、緑内障と診断されても、自分で目の状態の管理をするのはとても難しいんだとか。

その点、コンタクトでの健康管理は簡単ですし、誰にできるので、社会的な意義の観点から見ても大きな効果がありそうです。


人間の「目」って、とれる情報量が非常に多いんでしょうね。健康管理するにあたって結構都合がいいところだったりするのかも。

実用化されれば、医療業界にとっては大きな一歩となるはずです。公開されていないんですが、値段が気になります…。

遠視や老眼を改善するオートフォーカスレンズ

magnifying glass

GoogleとNovartisEPGLとCooperVision Inc.の競争がスマートレンズの分野では少しニュースになっています。これらの企業が何を作っているかというと、遠視や老眼といった問題を改善してくれる「オートフォーカスレンズ」です。

なんと年内にはプロトタイプの完成を目指しているようで、販売自体は4年後を予定しているとのこと。

オートフォーカスレンズについての情報はまだ少なく謎が多いんですが、どうやら内蔵されたカメラが目の助けをしてくれるようなレンズなんだそう。

視野や視力、ピント調節などで問題を抱える人は多いので、きちんと「見たいモノ」に対してフォーカスしてくれるレンズへの需要は高いとは思います。もちろん、それらの問題をもっていない人にも応用の幅はあるんでしょうね。

これだけ多くの企業が開発しているということはマーケットに大きなインパクトがあるということを意味しています。この情報にはアンテナを張っておかないとですね。プロトタイプのニュースはそろそろ出てもおかしくありません。

レンズ自体がアプリケーションに

※イメージ動画

AR体験型レンズ

SamsungARを体験できるレンズを開発しています。レンズをディスプレイとし、カメラやアンテナ、瞬きから使用者の動きを感知するセンサーも内蔵しているようです。

Nianticが発表したポケモンGO専用のスマートレンズのように、自社製品との連携で映像やゲーム関連の分野には大きく影響してくるかも?

瞬きで写真を撮影。コンタクト型カメラ

Sonyが瞬きによって写真や動画の撮影ができるレンズの特許を取得したことが少し話題になりました。無意識的な瞬きには反応せず、意識的な瞬きにのみ反応し、撮影したデータはコンタクト自体に保存されるというアイデアです。

特許をとっただけなので、開発がどこまで真面目に進んでいるか定かではありませんが、実現すればこれって使用者のライフログが簡単にとれちゃう、ってことでもあります。いつどこでどんなものを見たか。自動で簡単にとれる…。なんだか可能性に満ち溢れてますね。

スマートレンズを可能にするテクノロジーたち

ultra thin membrane

開発中の実例を紹介しましたが、そもそもどうやって実現してるのか?技術的な部分も少し調べてみました。

目に入れても問題ない薄さを実現する回路

そもそもコンタクトレンズって眼球への負荷を少なくするためにすごく薄くなってますよね。

その上に各種センサーやらアンテナやらって実際つけることって可能なの?と思っていたんですが、どうやら“ultra-thin electronic membrane”という膜のような性質をもつ、ものすごく薄い電子部品があるらしいです。これを使用して様々なセンサーなどの開発がなされているそう。

とにかく今の技術があれば、コンタクトぐらい薄いものに回路を入れることはそこまで難しくないようです。

動力変換技術

レンズ自体に機能を持たせるとなると、動力をどこからとるのかってことも気になるところ。

Googleは太陽光から動力を得ることが可能なスマートレンズの特許をすでに取得しているようです。受光器と太陽電池の内蔵によって動力を確保し、その動力を使用して通信を行うんだとか。

そのほかにも、コンタクトで計測を行ったデータの読み取りを行う専用の機器も開発しているそうで、そのデバイスを使用してコンタクトを充電する方法も模索されているようです。

Sonyは眼球の動きを圧電性のセンサーで動力へ変換する技術を開発中とのこと。眼球は常に動くので、動力源としては最適かもしれませんね。

基本的には外界のエネルギーをうまく使うことによって、普段通りに使うだけでも動力は問題ないってことのようです。

さいごに

スマートレンズの話題自体がホットだったのは少し前ですが、まだ開発は継続されているようです。

スマートグラスやスマートウォッチ。非常に便利なデバイスも多く見られますが、「目」に直接入れるデバイス…となるとちょっと慎重になっちゃいますね。

一方で、米国では皮膚の中や体内に埋め込むデバイスが実際に商品化され、使っている人も少しずつではありますが増えているようです。みんなが使うようになれば少しずつ社会も慣れていくものなのかもしれません。

となると、販売とともに一気に広がる可能性もあるスマートレンズ。今後の動きに要注目ですね。

ではまた。