悲報。GoogleとNovartis開発中のスマートレンズ、臨床実験を断念か?

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こんにちは。ひろきです。

ロイター通信によると、Novartisは2016年内に目標を定めていた『スマートレンズ』の臨床実験を断念した模様。共同開発を行っているGoogleによるとプロジェクトは「順調に進んでいる」そうなのですが、果たして…

[blogcard url=”http://www.reuters.com/article/us-novartis-google-lens-idUSKBN13D246″]Novartis backs off from 2016 date for testing Google autofocus lens[/blogcard][blogcard url=”http://admin.ledge.ai/smartlens”]年内にプロトタイプ化も?意外と近いスマートレンズ市場の最新動向[/blogcard]

GoogleとNovartis開発中のスマートレンズ、臨床実験を断念?

smart_lens

Novartisの眼科部門AlconとGoogleが手を組んだのは2年前の2014年。現在はAlphabet Inc.傘下のライフサイエンス部門であったVerily(2015年に独立)のもとで、2種類のスマートコンタクトレンズが開発中…だったんです。

1つは老眼や遠視の補助をする、いわゆるオートフォーカス機能がついたもの。

もう1つは糖尿病患者を従来の採血という方法から解放するかも?と期待された超リアルタイムな血糖値測定用。

コンタクトレンズ上に非侵襲的センサー、マイクロチップ等を埋め込むという、どちらも非常に画期的なデジタルヘルスにおける新技術として注目されてきました。

が、しかし…。

Novartisの声明によると『非常に技術的で複雑なプロセスであるため人体を使った臨床実験の実施はいつになるかははっきり言えない。適切な時になったら情報を更新していく』とのこと。

なんだか急に弱気な発言へ。

確かに言わんとしていることは理解できるんですが、なんとも歯切れの悪い発表に若干暗い噂が囁かれているんです。

実験断念の理由は資金難かも?

alcon

なんとも残念な発表となってしまった『臨床実験断念』の背景には、どうやらAlconの経営状況の悪化があるみたいなんですね。

2014年のGoogleとのパートナーシップが発表されて以来低迷しつづけた売り上げは現在も下げ止まらず。これまで同社を牽引してきたリーダーチームも総入れ替えになってしまったそう。

Novartisの2015年度第四半期決算時においては医薬品事業部門の好調がAlconの低迷を補う!と発表されていたんですが、これもどうやら上手くいかなかった…みたい?

気になるところですが、現状これ以上の事実は公開されていません。

さいごに

NovartisとGoogleによるスマートレンズが市場に出る時が来るかどうか。本当に「あと少し!」といった所でわからなくなってしまった感ありますが、どうやら両社ともに今後もこの分野での開発には力を入れてゆくよう。

Ledge内でも以前紹介させて頂いたときは『意外と近いうちに実装されるのか!?』と楽しみにしていたので、是非実現させて欲しいものです。

ではまたー。