株式会社そごう・西武は4月18日から西武池袋本店、6月1日からそごう大宮店の対象フロアにてAIカメラを活用した顧客分析の実証実験を開始すると発表した。
西武池袋本店の2019年度の年間来店者数は約7千万人だったが、取得できるデータは店舗全体の入店客数と商品を購入した顧客の情報のみだった。商品を購入せず、フロアに来場した顧客の情報は取得できていなかったのだ。
そこでAIカメラを活用することで、フロアに来場した顧客の数の把握と属性(性別・年代)を推定し、取得したデータの分析でより精度の高い「テナントのリーシング」「売場施策」を実施するという。
本実証実験ではIdein株式会社が提供するエッジAIプラットフォームActcastを活用する。取得した情報をAIカメラ内で処理し、解析結果はテキストデータのみで出力するため、顧客個人を特定せず、プライバシーに配慮した情報活用ができるという。顔画像/動画を取得せず、エッジでAI解析した顧客属性・時間・場所・人数データを来客時のみ受信
西武池袋本店2階の例、17台の顧客属性分析カメラを設置
本実証実験の概要は以下のとおり。
- 開始日(予定):西武池袋本店 4月18日(月)〜
そごう大宮店 6月1日(水)〜 - 実証実験フロア:西武池袋本店 地下1階および2階
そごう大宮店 地下1階および2階 - AIカメラ設置台数:西武池袋本店 29台
そごう大宮店 13台
今後は店内での顧客の買い回り情報取得へと発展させていく予定で、実店舗の顧客接点としての価値向上を目指すとしている。将来的には購買データと組み合わせ、来店から販売に至るまでを時系列で行動分析することでRaaS(※)としての活用も目指すという。
(※)RaaS:Retail as a Serviceの略称
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