SONY『深層学習モデルの開発ハードル無くそう』
TensorFlow、Keras、Theano、Caffeなど。これまでディープラーニング向けライブラリといえば、海外勢が圧倒的…という状況でした。
が、そんな状況が いきなりひっくり返る かもしれません。
なんとあの SONY がGUI&プログラミングいらずなAI開発ツールをリリース。突如無料で開放してくれたんです。
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その名も『Neural Network Console』
ざっと紹介するとつまり “簡単にディープラーニングを行えるGUIツール” ということなんですが、なにより『ヤバイ』のが下記の特長点。
- 最初っから最後まで完全ノンプログラミングで使えるわかりやすすぎる設計
- これまでのツールの常識を変える美しすぎるデザインUI
- なんと最適なネットワークの構築を自動化までしてしまう超高機能
- そしてまさかのWindows 8.1/10 対応でリリース
Windows対応!!
というわけで伝えるべき点が多すぎるリリースなんですが、まずは公式動画の中身からご紹介してみようかと思います。
え?これでいいの?!と言いたくなる シンプルかつ美しい開発UXデザイン
データセット作成はもはやクリックするだけ
説明要りません。ポチポチとクリックしてくだけで、様々な種類・形式のデータを追加・管理可能できてしまいます。
中身がどんなデータなのか?も、ご覧の通り一目瞭然。
クリックだけでニューラルネットワーク構築
信じられないことに、レイヤーや活性化関数なども、クリックでポチポチしてくだけでOKです。
なんと「ImageAugmentaion(データ拡張)」などの前処理も完備。至れり尽くせり。
各層の細かい値ももちろんその場で調整可能。
「Input」の値を変えたら、自動で「Convolution」などの下の層の値も変更してくれるようです。
さらにドラッグ&ドロップで、思いっきり複雑なネットワークも構築可能に。
なにこれ怖い。
結果検証の時間コストも大幅削減
なんとなんと、精度と損失のグラフも、学習中にリアルタイムで描写してくれます。
学習結果はすべて履歴として記録されるため、検証がしやすく。
最適なネットワークを自動構築
ここがヤバイポイント筆頭。
なんとツールの方で勝手に最適なネットワーク構成を自動で探索してくれるんですよ。
コレがどれぐらいすごいかと言うと……
たとえばGoogleであれば、GoogLeNetというニューラル・ネットワークを開発していたわけですが、それが誰にでも作れてしまう。
つまり、それこそ「DigimaLabNet」みたいな自前のオリジナルのネットワークも、ノンプログラミングで簡単につくれてしまうというコトなんです。
もちろん結果グラフの中から、いつでも好きなネットワークを選択して利用可能。
これは本当に『常識がぶっ壊れる』というのが誇張ではない衝撃の進化です。いや本当に。
ディープラーニングはいよいよ開発現場へ『普及』するか
対応OSにWindowsを選んでいるのもまた、なんというかいよいよディープラーニングの民主化が始まった感があります。※もちろんGPUのスペックは必要ですが
これまでLinux系OSが主で、Windows勢が手を出せなかったディープラーニング界隈。そこにまさに希望の光が差した、いやSONYさんが差してくれたとさえいえるこのツール。
個人も法人も手軽に手が出せる形なので、これで現場レベルでのAIビジネス活用が加速することは恐らく間違いないんじゃないでしょうか。
AI人材も一気に増えるか?今後の勢力図は?などなど。SONYの英断がさまざまな意味で業界のターニングポイントになりそうなこの展開。
今からいろいろ楽しみです。
さぁみんなレッツ、ディープ・ラーニング!!