4時間でディープラーニングの学習モデルが作れる?ソニーのGUIツール「Neural Network Console」の研修に参加してみた

このエントリーをはてなブックマークに追加

AIエンジニア不足が騒がれている中、クリックだけでニューラルネットワーク構築ができるGUIツール「Neural Network Console」を開発してAIエンジニアを育成し、現在では1,000人以上のAIエンジニアを抱えるソニー。

そのソニーが、もともと社内開発用だったNeural Network Consoleをサービスとして展開し、ディープラーニングの基礎からNeural Network Consoleのハンズオントレーニングまでの研修サービス「Neural Network Console スターターパック」の提供を開始しました。

さっそくLedge.ai編集部で参加してきたので、本記事ではポイントを絞ってお伝えします。

講師:小林 由幸氏
ソニー株式会社 ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社 / シニアマシンラーニングリサーチャー
2003年より機械学習技術の研究開発を始め、音楽解析技術「12音解析」のコアアルゴリズム、認識技術の自動生成技術「ELFE」などを開発。近年は「Neural Network Console」を中心にディープラーニング関連の技術・ソフトウェア開発を進める

「ディープラーニングとは何か」から理解できる

AIは「ブーム」と「冬の時代」を繰り返し、今は第3次AIブームと言われています。

そういった歴史から、各時代に流行った技術や手法についての説明もあり、今のAI(機械学習やディープラーニング)が、過去のAIとどういった点が違うのかが理解できました。

ニューラルネットワークの説明では、イメージがしづらい特徴量の概念を「お寿司」の画像認識を題材に説明してもらえます。

概念的な説明だけでなく、身近な題材を具体例として説明してもらえたため、ディープラーニングの理論と、実用度の理解がグッと深まりました。

ハンズオンでは自分でニューラルネットワークを作れる

ハンズオンでは、実際に Neural Network Console を利用して、「ニューラルネットワークの構築」〜「学習モデルの精度評価をする」というところまでを実践しました。

今回のハンズオン内容は、MNISTという手書き数字のデータセットを利用し、「手書き文字を判別するAIを作成する」というものです。

画像認識AIのニューラルネットワークは、「Convolutionレイヤー」、「Affineレイヤー」といった「レイヤー」をレゴのように組み合わせて構築していきます。

お作法的なレイヤーの組み合わせを教えてもらった上で、実際にハンズオンでレイヤーを組み合わせながら、ニューラルネットワークを構築し、その評価も行いました。

作成した学習モデルを評価している様子

Pythonなどのプログラミング言語は、最後まで一切出てきません。Neural Network Console のGUIツールとしての徹底ぶりに感動です。

ニューラルネットワークの細かい調整でかゆいところまで手が届く

今回Neural Network Consoleを使ってみて分かったのは、ドラッグ&ドロップでニューラルネットワークを構築できるところだけでなく、開発者目線で便利な機能が多いのも特徴ということ。

たとえば、

  • モデルのログが残る
  • 精度の良いニューラルネットワークを探す際に自動でログが残るため、一番精度がよかったモデルにすぐ戻せる。毎回バックアップを考えなくて良くなる

  • マルチGPUへの切り替えがシームレス
  • 計算量が多くなった際の対応が容易。研修では、「CPUとGPU」、「シングルGPUとマルチGPU」の違いについても触れられていた

  • 構造自動探索機能
  • ネットワーク構築の最後の微調整を自動でおこない、人の作業量を減らしてくれる

  • ニューラルネットワークのテンプレート機能
  • 代表的なニューラルネットワーク構造「LeNet」などが1クリックで構築できる

といったもの。もともと、ソニー内の開発者向けツールとして作られていたこともあり、開発を効率化する機能が満載でした。

自分たちが活用することを意識してディープラーニングが学べた4時間

研修では、多業界でのAI活用事例の紹介や、自社でAI活用できそうな箇所を考えるワークショップもあり、現場での利活用を意識しながら研修を受けられるようなプログラムになっていました。

今回受けたのは、ライトプランの4時間短時間の研修でしたが、AIの概要を理解でき、簡単な画像判別機ぐらいは全員が作れるようになりました。この短時間で判別機が作れるようになるとは思っていなかったので驚きです。

AIエンジニアでなくても気軽にチャレンジできるので、興味のある方は Neural Network Console スターターパックを利用してみてはいかがでしょうか?