ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社は5月11日、予測分析ツール「Prediction One(プレディクション ワン)において、データの加工、成形等を実施する「データ準備機能」の提供を開始した。
「Prediction One」は、機械学習やプログラミングなどの専門知識がなくても数クリックの簡単な操作で予測分析ができるツールだ。これまで一部の専門職に限られていたAIによる予測分析を、一般ユーザーのパソコンからシンプルで直感的なインターフェースを通じて簡単に利用することができ、申込企業数は累計で28,000社を超えている。
データ準備機能は、予測分析を実行する前の段階で用い、AIモデルを作成するために必要なデータの前処理をノーコードで実施できる。データ加工に不慣れなユーザーでも簡単に予測分析の準備を整えられ、時間と手間がかかるデータ前処理作業の効率化が可能だという。
多くの企業で、データ収集基盤を構築することや、日々の活動をビッグデータとして蓄積する取り組みがされているものの、蓄積されたデータをAI向けの学習用データとして活用するには、事前に結合や集計、欠損対応、変換などが必要になるケースが多く、データの加工、成形といった前処理をする必要がある。
データ分析において、データサイエンティストはその前処理のプロセスに大半の時間を費やしていると言われており、予測分析をする前の段階で多大な工数が生じている。
このような背景から「Prediction One」では、データ前処理の段階でデータの変換、統合、集計を容易にする「データ準備機能」の提供に至った。本機能の利用で、ユーザーは予測分析の入り口となるデータ準備のプロセスをスムーズに進められ、ビジネスの現場においてさらにAIの活用を推進できるようになるという。
【加工例】3つのデータベースから収集したデータを結合。欠損値を任意の値に変換する加工を実施。
「データ準備機能」の主な機能は以下の2つ。
- ユースケース別ガイド:ユースケースごとに決まったフォーマットに従ってデータ準備を進めていくモード。来店数を予測して仕入れ量を管理したいケースや、サブスクリプションサービスを解約する可能せが高い顧客を検知したいケース、需要を予測したいケースなど、さまざまなユースケースが搭載され、選択したテンプレートに沿って操作することで、初心者でも簡単にデータ準備ができる
- カスタムモード:データ加工処理を自由に組み合わせられるモード。自社のデータに合わせて結合、集計、欠損対応、変換などAI向けのデータ準備で必要となる処理を実行できる。一連の加工処理を保存して自動実行できるので、データ準備作業の自動化が可能
なお、本機能は、新たに提供する「スタンダードプラスプラン」(デスクトップ版)に含まれる。「スタンダードプラスプラン」は、従来提供する予測分析機能とテクニカルサポートが利用できる「スタンダードプラン」に本機能が加わったプランだ。
「スタンダードプラスプラン」の概要は以下のとおり。
- 提供開始日:2022年5月11日
- 提供料金:年間25万8000円
- 対象OS:Windows 8.1、Windows 10、Windows 11(いずれも64bit版)、Windows Server 2019
- 推奨スペック:CPU 3.0GHz以上、メモリ 8GB以上、ハードディスク空き容量 50GB以上
- 販売場所:「Prediction One」サービスページ
※法人向けの販売については、子会社のソニービズネットワークス株式会社にて問い合わせを受け付けている。
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