ソニー損保、事故リスクをAIが推定する自動車保険 グッドデザイン賞を獲得「明確で分かりやすいインターフェース」

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ソニー損害保険株式会社(以下、ソニー損保)は10月2日、ソニー株式会社およびソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社と共同で開発した、AI活用による運転特性連動型自動車保険「GOOD DRIVE(グッドドライブ)」が2020年度のグッドデザイン賞を受賞したと発表した。

GOOD DRIVEは、スマートフォンの専用アプリで、運転の仕方に応じて変化する運転特性データを計測し、計測したデータと事故との相関から事故リスクを推定したうえで、事故リスクが低いドライバーに保険料の最大30%をキャッシュバックする自動車保険だ。

なお、運転特性とは、アクセル、ブレーキ、ハンドル、スマートフォンの操作状況を指す。

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事故リスクの推定にAI活用 リスクの低い顧客にはキャッシュバックも

GOOD DRIVEの運転特性データの計測と事故リスクの推定に利用されるAIアルゴリズムは、ソニーのR&Dセンターが開発し、事故リスクは、ソニー損保が保有する事故データと関連づけて作成した予測モデルによって算出している。

また、専用アプリに搭載されるAIアルゴリズムのソフトウェア実装開発は、ソニーのR&Dセンターと、ネットワークサービス等に関するノウハウを多く持つソニーネットワークコミュニケーションズが担当している。

GOOD DRIVEは、自動車保険本来の役割である万一の事故時の補償やサービスの提供だけでなく、AI等の先進技術の活用により、事故リスクの低い運転をした顧客にキャッシュバックのインセンティブを提供することで、運転者の事故リスクの低減、自動車保険の新たな価値を提供するモビリティ・サービスと考えているという。

また、グッドデザイン賞審査委員は、以下のような評価コメントをしている。

──グッドデザイン賞審査委員
これは非常によくデザインされたスマートフォンに遠隔運転監視システムがインストールされた一例だ。明確で分かりやすいインターフェースで、ドライバーは自分が運転する際の安全レベルをより良く理解できるようになる。良いデザインは複雑な情報をよく伝えることができる。こうした透明性は重要で意味のある社会的利益をもたらす。このシステムによって交通事故を大幅に減らすという素晴らしい成果につながる。

ソニー損保は今後も、ソニーおよびソニーネットワークコミュニケーションズとともに、GOOD DRIVEを通じて利用者にとって魅力あるサービスを届けていき、世の中に安心・安全を提供することで社会に貢献していくという。

>> プレスリリース

あいおいニッセイ同和損保、速度解析をするAIの導入で過失割合の判定が可能に

自動車保険にAIを活用することで、サービスの向上を目指す例はほかにもある。

あいおいニッセイ同和損害保険株式会社(以下、あいおいニッセイ同和損保)は2020年9月25日、事故対応サービスの「テレマティクス損害サービスシステム」に「相手車両・周辺環境を含む事故状況の把握」機能および、人工知能(AI)が判定した事故状況をもとに過失割合の判定をサポートする「過失割合の判定サポート」機能を実装したと発表した。

これらの機能は、ドライブレコーダーなどのデバイスから得られるGPS(位置情報)や事故場所、相手車両の速度などをAIで解析・判定し、事故状況を機械的に算出する。ちなみに、AIによる相手車両の速度解析の実装は業界初となる。

あいおいニッセイ同和損保の事故状況把握システムには、富士通株式会社の車載カメラ映像解析プラットフォーム「FUJITSU Future Mobility Accelerator Digital Twin Analyzer」を導入する。約30万件の映像シーンを学習させたAIを搭載しているため、自動車・歩行者・道路等の位置や軌跡を立体的に把握し、事故状況の可視化や相手車両の速度推定が可能だ。

テレマティクス損害サービスシステムに富士通の機能を実装することで、AIが事故の状況図を自動で作成するようになる。また、人の目では確認できない相手車両の速度をAIで解析することで、これまで困難だった相手車両の速度超過による過失割合修正の主張が可能になる。