スペイン、上限約12万8000円のベーシックインカム 申請殺到で行き詰まりに

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画像はUnsplashより

スペイン政府によるベーシックインカム(最低所得保障)に申請が殺到しており、行き詰まり状態であると明らかになった。AFPが報じている。

AFPの報道によると、8月20日時点では申請は75万件あるものの、審査済みは14万3000件、承認済みは8万件に過ぎないという。

>>AFPによる報道(Barron’s)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が感染拡大する以前から、ベーシック・インカムは人工知能(AI)の進歩はもちろん、少子高齢化や格差拡大などの社会的背景もあり、先進国で議論が活性化していた。とくに、AIに関しては「AIは仕事を奪う」といった議論がなされていることが大きい。

スペイン政府によるベーシックインカムは選挙前から公約に掲げられていたが、5月29日に新型コロナウイルス感染症の感染拡大にともなう経済への大打撃を受け、ペドロ・サンチェス首相率いる社会労働党(PSOE)とポデモス党による連立政権が閣議で承認した。

約5万8000円から約12万8000円までを給付

NewSphereの報道によると、スペイン政府によるベーシックインカムは、全国民に無条件で一律の現金を給付する「ユニバーサル・ベーシックインカム」とは異なり、実際は収入や扶養家族の数によって給付額が決定される「ベーシックインカム(最低所得保障)」という。

対象世帯はスペイン全人口の約4万7329万人(2020年1月1日現在)のうち、250万人(85万世帯)。

給付金額は一人暮らしの成人には月462ユーロ(約5万8000円)の所得を保障しており、家族と暮らす場合は成人か未成年か問わず1人あたり月139ユーロ(約1万7000円)を追加する。ただし、上限は月1015ユーロ(約12万8000円)まで。

>>NewSphereによる報道

>>スペイン国立統計局(Instituto Nacional de Estadística、INE)

ドイツで月15万円のベーシックインカム実験 4日で希望者が120万人に

近年、先進国各国でベーシックインカムが注目を集めている。

同じヨーロッパでは2020年8月に、ドイツの経済研究所が2021年の春から、ユニバーサル・ベーシック・インカム(UBI)を試験的に導入することが明らかになった。米Business Insiderなどが報じている。

>>米Business Insiderによる報道

実験の参加者である120人は3年間、毎月1200ユーロ(約15万円)を受け取れる。3年間での支給総額は4万3200ユーロ(約540万円)になる。米Business Insiderによると、支給額はドイツの貧困ラインをわずかに上回る額という。

研究者たちは本実験の参加者である120人と、支給を受けない1380人の別のグループを比較。参加者には生活や仕事、感情状態についてのアンケートに回答を求め、経済と受給者の幸福にどのような影響を与えるか研究するとしている。

時事ドットコムの報道によると、ドイツ在住の18歳以上という条件のみで参加者を募集したところ、募集からわずか4日で希望者が120万人に達したとのこと。スペイン政府によるベーシックインカムと同じく、国内での注目度の高さがうかがえる。

>>時事ドットコムによる報道