関東・東海豪雨の被害地域をAIで予測 発生から10分以内で浸水推定マップ作成

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株式会社Spectee(スペクティ)は、開発中の「リアルタイム浸水推定技術」を使った、2021年7月3日に発生した関東・東海地方の豪雨被害の浸水シミュレーション地図を公開した。

氾濫から10分以内に浸水推定マップが完成

スペクティが開発を進めているリアルタイム浸水推定技術は、SNSに投稿された画像や河川カメラ・道路カメラの映像からAIで浸水範囲と各地の浸水深を自動推定し、地図上にシミュレーションするというもの。氾濫直後から、AIのリアルタイム解析で浸水範囲と浸水深を瞬時に割り出し、降水量、地形データ等と組み合わせて統合的に解析することで、発生から10分以内に浸水推定図が完成する。

2021年7月3日の、神奈川県平塚市周辺の浸水推定図。平塚市を流れる金目川及びその支流の大根川、座禅川、板戸川、鈴川、河内川などで広く発生した氾濫は、平塚市内の各地で浸水・冠水による被害をもたらした(同社リリースより)

このリアルタイム浸水推定技術は5月17日に発表されたもので、検証実験では、SNSの画像1枚からでも正確な浸水範囲や浸水深の推定に成功した。

>>AIを活用し、水害発生時の浸水範囲をリアルタイムに3Dマップ化 | スペクティ(株式会社Spectee)

SNSの画像に限らず、道路や河川のカメラ等といったわずかな画像・映像の情報から、その周辺地域も含めた推定被害状況(推定浸水範囲及び浸水深)をリアルタイムに把握できるもので、同社は「迅速な災害対応に役立てられると期待している」という。

>>スペクティ、AIによるリアルタイム浸水推定図を公開

住民への避難情報提供など行政での活用進む

鳥取県と株式会社建設技術研究所は、AIが監視カメラ画像から諸現象(越水、砂州の変化)を検知する技術と、AIが水位を予測し、河川管理システムの操作タイミングを予測する技術の開発(河川管理の高度化)に取り組んでいる。インフラの維持管理コストや人手不足が顕在化するなか、データやAI技術の活用はさらに進んでいくだろう。