AI・機械学習分野の国際会議NeurIPSでBest Paperに選出|カーボンクレジット創出に関する共同研究

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株式会社sustainacraftは2023年1月17日、国立研究開発法人国立環境研究所および国立大学法人一橋大学とおこなっている共同研究について発表した。これはAI・機械学習分野における世界最高峰の国際会議のひとつであるNeural Information Processing Systems 2022(NeurIPS 2022)でのWorkshop ”Tackling Climate Change with Machine Learning”にて行った研究報告が、同ワークショップのBest Paperに選ばれたというもの。三者は森林由来の質の高いカーボンクレジット創出に向け、共同研究を推進している。

研究の背景と目的

カーボンクレジットとは、気候変動対策に関して追加的な効果をもたらすプロジェクトを促進するための経済的なインセンティブ制度である。最近では多くの企業・組織がネットゼロを目標に掲げているが、各主体の炭素排出量の削減努力の後に残ってしまうゼロ排出からのギャップを相殺する上で、カーボンクレジットが重要な役割を果たすと期待されている。

カーボンクレジットに関する重要な論点のひとつは、ベースライン(仮にプロジェクトが無かった場合の森林減少量)の妥当性だ。プロジェクト開始後の森林被覆変化を観測するたびにベースラインが逐次的に更新されるため、外部環境の変化の影響を考慮し、修正できることが求められている。

プロジェクト開始前の事前ベースライン予測と、開始後に観測データが揃ってきた際の事後的なベースラインの逐次更新の両方を統一的に扱う必要性がある。同研究では、この問題に対するひとつのアプローチとして、新しい時系列因果推論のベイズモデリングを提案したとのこと。

研究の概要

同研究では、時系列の因果推論の手法を森林保護プロジェクト由来のカーボンクレジットの評価へ応用することを試みている。近年問題となっているジャンクカーボンクレジットへの対応という観点でのプロジェクトの事後評価と、プロジェクトの初期ファイナンスの問題への対応という観点での予測の両方を、統一的に扱う統計モデルを提案しているとのこと。

■詳細および報告資料等
Keisuke Takahata, Hiroshi Suetsugu, Keiichi Fukaya, and Shinichiro Shirota. Bayesian State-Space SCM for Deforestation Baseline Estimation for Forest Carbon Credit. NeurIPS 2022, Tackling Climate Change with Machine Learning workshop.
https://www.climatechange.ai/papers/neurips2022/55

■株式会社sustainacraft
https://sustainacraft.com/ja

■国立研究開発法人国立環境研究所
企画部広報室
tel : 029-850-2308
e-mail : kouhou0(末尾に@nies.go.jpを付加)

■国立大学法人一橋大学
総務部広報・社会連携課広報係
tel : 042-580-8032
e-mail : pr1284(末尾に@ad.hit-u.ac.jpを付加)

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