太陽ホールディングス株式会社の子会社で医薬品製造受託事業を担う太陽ファルマテック株式会社は2023年3月8日、高槻工場内に遺伝子治療用製品製造施設を3月7日に竣工したことを発表した。今後は同施設において、AAV(アデノ随伴ウイルス)をはじめとしたウイルスベクター製品、その他遺伝子治療用製品の受託製造に対応していくとのこと。
施設稼働の背景
太陽ホールディングスグループは、エレクトロニクス事業だけではなく医療・医薬品事業においても事業展開を行っている。2019年10月には第一三共プロファーマ株式会社の高槻工場を承継し、太陽ファルマテックが医薬品製造受託事業を開始した。
2020年11月には新たな取り組みとして、日本発の遺伝子治療技術の研究開発及び治療用製品の開発、製造などを行う株式会社遺伝子治療研究所との間において、太陽ファルマテックでの遺伝子治療用製品製造に関する契約を締結し、技術提供を受け遺伝子治療用製品製造設備及び製造体制の構築を進めてきたという。太陽ファルマテックは同施設の稼働により、国内外における遺伝子治療用製品の開発及び発展に製造面から貢献するとのこと。
施設の特徴
遺伝子治療用製品製造施設の特徴は以下のとおり。
●国内GMP、PIC/S等海外GMPに準拠し、開発初期の小スケールでの試作製造から200Lスケールでの大量製造まで対応可能
●遺伝子組換え微生物の拡散防止機能を持ちカルタヘナ法に準拠
●クリーンルームは、PIC/Sに準拠した無菌医薬品製造区域として室間差圧、清浄度等のグレード設計を行い、高度なDI(データインテグリティ)対応の環境モニタリングシステムを実装
●アップストリームからダウンストリームまでの一連のモジュールをつなぐプラットフォームであるCytiva社のFlexFactoryを採用し、顧客の相談開始から製造までのスピードアップ、少量多品種の製造に対応
●製剤化のバリアシステムに無菌アイソレータを採用、小スケールから無菌ろ過、無菌充填の対応が可能
■太陽ファルマテック株式会社
https://www.taiyo-pt.co.jp
TEL: 072-682-1181 FAX: 072-682-8489
■太陽ホールディングス株式会社
https://www.taiyo-hd.co.jp
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