凸版印刷、1枚の写真からリアルな3Dアバターを自動生成 写真1枚をアップロードするだけ

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画像は「メタクローンアバター」を用いて1枚の写真から生成した3Dアバターと利用イメージ © TOPPAN INC.

凸版印刷株式会社は11月30日、株式会社ラディウス・ファイブと協同で、メタバース(※1)上でサービスを開発・運用する企業に向け、1枚の写真からフォトリアルな3Dアバター(※2)を自動生成できるサービス「メタクローンアバター」を開発したと発表。

※1 メタ(超越した)とユニバース(宇宙)の合成語で、インターネット上に構築される仮想の三次元空間の総称。利用者はアバターと呼ばれる分身で空間内を移動し、他の参加者と交流できる。
※2 ゲームやインターネットの中で登場する自分自身の「分身」を表すキャラクターの名称。3Dモデルで構成され、頭や手足、表情などを動かせるように制作。

現在、広告やエンタメ、接客などさまざまな分野で、ヒトの身体的・生物学的な特徴(ヒトの外見)から、個性や感性、思考、技術などを含む内面までを再現する、ヒトのデジタルツインが注目を集めている。また、コロナ禍にはメタバース上での3Dアバターによる交流が活発化している。

しかし、顔の情報を再現したフォトリアルな3Dアバターを制作するには、CGクリエイターの高度な技術や時間を要するため、現在使用されているアバターは架空のキャラクターが多い。

このような背景から、凸版印刷はAIおよび3D復元技術を組み合わせることで、アバター生成の難しさを解決し、簡単にフォトリアルな3Dアバターを自動生成できるサービス「メタクローンアバター」を開発した。

利用者は、正面を向いている顔写真を1枚アップロードするだけで、短時間で入力した身長と体重の情報を元に再現したフォトリアルな3Dアバターを自動で生成できる。生成した3Dアバターは、まばたきや口を開くこともできで、自然な表情を見せられる。

本サービスは、ディープラーニングなどのAI技術によって、低解像度の写真やモノクロ写真、絵画などこれまで3Dアバターの生成が困難とされていたコンテンツでも凡庸性の高い修復をする。物体の種類や特徴、隣接している領域などを考慮して、元々の色を予想し、着彩できる。


「メタクローンアバター」を用いて歴史上の人物から生成した3Dアバター © TOPPAN INC.

GAN(敵対的生成ネットワーク/※3)を用いた人物生成アルゴリズムを利用して、架空の人物の3Dアバターを作成できる。実在する人物の顔写真から生成した3Dアバターとは異なり、肖像権を持たない。これにより、利用者は権利処理を気にせずに利用できる3Dアバターを、手軽に生成可能。

※3 生成モデルの一種であり生成ネットワークと識別ネットワークの2つのネットワークで構成されており、データから特徴を学習することで実在しないデータを生成したり、存在するデータの特徴に沿って変換したりできる。

生成する3Dアバターに身長、体重などの身体情報を入力することで、利用者に近い体型の3Dアバターが生成できる。また、服装の変更やメガネなどのアクセサリーが選択でき、より自分の特徴や個性の再現が可能。

生成した3Dアバターには、メタバース上で使いやすい「挨拶」や「歩き」などの基本モーションが付与される。利用者自身に似たモーションをカスタマイズし、より再現性の高い3Dアバターを生成できる。

今後凸版印刷は「メタクローンアバター」と「トッパンバーチャルヒューマンラボ」(※4)の連携によって、3Dアバターをより高精細化する予定だ。身長と体重のほか、本人の肉声や表情、人格を再現するサービスを追加し、「メタクローンプラットフォーム」(※5)を拡大させていく。また、メタクローン利用シーンを拡充することで、2023年度までに関連受注含め約50億円の売り上げを目指すという。

※4 利用者の姿、表情、声などの外見的な特徴と知識や思考などの内面的な情報を再現して、自分の分身をメタバース上に登場させることが出来るプラットフォーム。
※5 凸版印刷がデジタル情報の発信地秋葉原に2020年12月に開設した、さまざまな人体情報データ活用に関する研究/用途開発を推進する共創の場。

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