おはようございます。小野寺です。
リオオリンピック盛り上がってましたね! アスリートのハイレベルなパフォーマンスにワクワクしっぱなしでした。
そんな彼らのパフォーマンスの裏側には、トレーニングの効率をあげるテクノロジーがあったみたいです。
今回は、スポーツトレーニングの現場で使われている最新テクノロジー事例をまとめてみます。
怪我を60%も防いだ? 新時代のコンディション管理デバイスWHOOP
WHOOPは睡眠がどれくらい取れているのか、またどれくらい運動しているのか、 怪我をしやすくはないかなど。選手のコンディション状態を可視化してくれるデバイスです。心拍数や心拍変異度、外界の気温、選手の加速度などのデータを元に分析をしているそう。
なんとこの端末によって、選手の怪我が以前よりも60%も少なくなったそうです。
リオオリンピックで金メダルを獲得したアメリカの水泳選手、ライアン・ロクテ選手もWHOOPを使用しているんだとか。
選手をマネジメントする側からしても、すごく有用なデバイスだと思います。チームの状態が数値に基づいて把握できるので、どの選手を試合に出すかなどの判断材料にもなりそうです。
アメリカのバレー代表チームも着用。メンバーの状態がリアルタイムでわかるVERT
アメリカ代表のバレーチームが実際に使っているウェアラブル端末VERT。腰につけてプレーすることでジャンプ回数、心拍数などを測りチームメンバー1人ひとりの状態を把握することができます。
これまで、選手がどれだけ疲れているかを試合中に把握するのには、感覚値に頼らざるえなかったと思います。
しかしこのデバイスを使う事で、選手の疲労度が数値化され、またその疲労がどの程度パフォーマンスに影響を与えているのかも把握することができます。しかもリアルタイムで。
さきほど紹介したWHOOPと同じく、オーバーワークによる怪我の防止にも役立っているそう。バレーだけでなく、NBAのマイアミヒートでも使われているこのデバイス。今後さまざまな分野で使われていくかもしれません。
スマホがトレーナーになる?パンチ改善アプリHYKSO
HYKSOは、腕につける端末を通して、1日のパンチの数、強さ、速さなどの平均を測り、データ計測してその結果を見る事ができるアプリです。格闘技向けですね。
アプリに送られてきたレポートを見れば、何を重点的に改善すればいいのかわかるので、これがあればもしかしたらトレーナーがいらなくなるかも・・・?とか思ってしまいます。
集めたデータを元に毎月サマリーを自動で作ってくれるので、振り返りにもオススメです。モチベーション維持にも役立ちそう。
試合中に使用すれば、選手のパンチの強さ、速さなどをリアルタイムで表示することもできるはず。観客向けのエンターテイメントのツールとして使ってみるのも面白いかも…?なんて感じました。
アメリカのサイクリングチーム御用達。ARでレースのサポートをするグラスsolos
solosは、ARの技術を利用した自転車選手用のグラスです。このグラスをつけて自転車を運転することで、自分の心拍数やスピード、走行距離、消費カロリーなどを見ることができます。スマホアプリやGPS機能と連動しているそう。
今の時速や、ペース配分が簡単に見れることで、よりレースを戦略的に走れそうです。実際にアメリカのサイクリングチームがトレーニングに使っているんだとか。
solosはまだ販売されてはいないんですが、10月に一般向けに発送が開始されるらしいです。結構遠そうな技術かと思ってましたが、もう実用段階まできているんですね……。
自転車競技だけでなく、陸上の長距離走や、水泳などの他の競技にも適用できるはずです。なんだか夢が広がりますね。
ゴルフの球の回転・角度・弾道などを計算し、改善点を提示してくれるスーパーアドバイザーTrackman
Trackmanは画像解析技術を使い、選手が打った球を数値観点で分析し、データを選手に送ってくれるカメラ付きのデバイスです。サイズはノートパソコンぐらい。
球の回転や、角度、スイングの速さなどなどの細かいデータを算出可能。それと同時にフォームを最適化する為に、どの要素をどのくらい変える必要があるか教えてくれるそうです。
フォームのどの部分をどう直すべきか?って今まで高い費用を払って、トレーナーをつけないとなかなか意識しにくかったとは思います。このTrackmanさえあれば、打ちっぱなしやシミュレーションゴルフで、一人でも客観的なデータを元にフォーム改善に挑むことができます。
データはクラウドに蓄積されていくので、数ヶ月前と比べてどれだけ改善したのか?をいろいろなデバイスから簡単に追えるのもいいところ。数値的なデータだけでなく、スイングフォームも動画で保存されるそうです。
どのデータをどうやってとるか。がこれからのビジネスのポイント?
いままでコーチのアドバイスを元にフォームの改善をしたり、自分の感覚を頼りに体調管理をしていたと思うんですが、テクノロジーの力で誰でもデータドリブンなトレーニングができるようになっています。
それぞれのユーザーに対して個別のデータを元に、パーソナライズ化されたトレーニングが提供できるようになれば、人のコーチがいらない時代がくるかもしれません。
今回紹介した技術は細かい差異はありますが、ざっくりと
- デバイスのセンサーや画像解析で、動きをデータ化
- データを分析(使用できるデータにするために構造化)
- 分析した結果を表示/結果を元に改善案を提示
という流れになっています。
今までデータにできなかった部分をデータ化する。もしくは使えてなかったデータを使えるデータにする。という観点でモノゴトを考えることが、新しいテクノロジーやビジネスを生む……のかもしれないですね。
ではではー。