AI調理ロボットのTechMagic、シードラウンドでJAFCOから資金調達──週間AI業界資金調達ニュース

このエントリーをはてなブックマークに追加

Ledge.aiでは、AI業界の資金調達ニュースを毎週金曜日にお届けする。10月28日〜11月1日のニュースは以下の通り。

先週の記事はこちらから。

AI調理ロボットのTechMagic、シードラウンドで、JAFCOから資金調達を実施

調達額
非公開


調達先
ジャフコ

TechMagicは、「ロボットによる持続可能な食インフラを創る」ことをミッションとして、2018年2月に設立。外食産業が直面している未曽有の人手不足を解決するため、ロボットの企画、設計、製造、販売を行っている。調理ロボット事業、業務自動化AIロボット事業により、外食産業にとって最大のコスト費目である人件費に対し、ソリューションを提供する。

【ソリューションの特徴】

  • 業務軽減でなく、スタッフ一人単位で省人化可能
  • 既存の店舗 / 工場オペレーションと親和性の高い、コンパクト且つ高効率なロボット
  • ロボットの企画、設計、製造、販売を行い、幅広い調理方法・プロセスに対応

今回の資金調達により、以下の2点を中心に強化するという。

  • 調理・業務ロボットのコア技術の開発
  • 開発環境の充実

コア技術開発と開発環境を充実させ、最先端技術を利活用した調理ロボットと業務自動化ソリューションによる外食産業の革新と社会課題の解決を目指していくという。

営業支援ツールSensesのマツリカ、総額約5億円の資金調達実施

調達額
3.7億円


調達先
DNX Ventures
NTTドコモ・ベンチャーズ
SMBCベンチャーキャピタル
いよぎんキャピタル
(9月13日契約完了時点)

マツリカは、AI搭載のクラウド営業支援ツール「Senses」を開発・提供している。2016年のサービスリリース以来、営業現場のユーザーに向き合い、SFA/CRM運用の課題解決にこだわることで、営業業務の属人化解消と組織の働き方改革を実現してきた。2019年10月現在、利用企業社数は約1,300社を突破している。

【クラウド営業支援ツールSenses】
カード形式で感覚的に案件管理ができるSFA。蓄積された情報からAIが営業の成功・失敗事例を解析して、いつ・誰に・何を・どのように行うかをアシストする。データ入力負荷の低さや、フェーズ別に個人の強み・弱み分析ができる特徴を用いて、情報蓄積の文化醸成やデータを活用した人材育成など、営業チーム変革へのアプローチが可能だ。


今回の資金調達により、「Senses」のAI機能開発を加速させ、機械学習・深層学習による営業行動予測や売上予測など、モジュールの強化を行う予定だ。また、地方展開を強化するため、NTTドコモ、いよぎんキャピタルとパートナーシップ協議を進め、さらなる事業の拡大に邁進していくという。

AIでカスタマーサポートを革新するカラクリ、シリーズAで総額約5億円の資金調達を実施

調達額
約5億円(累計約6.6億円)


調達先
ALL STAR SAAS FUND PTE. LTD.
ジャフコ
BEENEXT2 PTE. LTD.

カラクリは「今までにないカラクリで世の中を豊かに」をミッションに、AIテクノロジーを活用した事業開発やソリューションの提供を行っている。

正答率95%保証(※)のAIチャットボット「KARAKURI chatbot」やFAQページを自動生成&最適化するAI「KARAKURI SmartFAQ」などのサービスを提供し、CS業務の人手不足解消やLTV向上などに寄与している。

※KARAKURIに搭載済のQ&Aを未知の質問でテストし、その回答正解数/テスト質問数で算出。業界や業種、FAQの数の多さや複雑度によって、保証正答率が変更となる場合がある。

今回調達した資金は、「AIチャットボットのKARAKURI」から、カスタマーサポート(CS)業務のデジタル革新 を起こす「CS Automation & Optimization のKARAKURI」への進化を実現するために、組織体制及び開発の強化に充当する予定。

国産ファイル管理・共有SaaSのファイルフォース 第三社割当増資により、約5億円の資金調達を実施

調達額
約5億円


調達先
シーティーエス
NTTインベストメント・パートナーズファンド3号投資事業有限責任組合(NTTドコモ・ベンチャーズ設立)
OCP1号投資事業有限責任組合(岡三キャピタルパートナーズが設立)

ファイルフォースは、企業におけるあらゆるデータの保管、管理、共有などができるセキュアで高機能なクラウドファイルストレージ「Fileforce」をSaaSとして提供している。組織構造に沿った高度なアクセス権限管理、データ・証跡管理、デスクトップからのシームレスなアクセスなど、豊富な機能を低コストで実現し、生産性向上と働き方改革の推進を強力に支援してきた。

今回の資金調達により、

  • 企業向けクラウドストレージサービスとしての進化
  • データレイクサービスとしての特定業界への展開
  • 文書管理などの特定業務により細かく寄り添うサービスの展開

を行うことで「Fileforce」が活用される事業分野・業務分野をさらに広げていくという。

腸内フローラ検査「Mykinso」のサイキンソー、総額1.9億円の資金調達を実施

調達額
約1.9億円


調達先
大阪大学ベンチャーキャピタルなど
(2019年中に本ラウンドを完了予定)

サイキンソーは、人体の腸内細菌叢(そう)をDNA解析によって評価することで、健康状態や生活習慣レベルを検査し、セルフケアに貢献するサービスを開発・提供している。


また、次世代シーケンサ(※DNA配列を高速かつ大量に読み取る装置)を用いることにより、腸内環境の状態を明らかにする「Mykinso(マイキンソー)」というサービスを提供しており、利用者は腸内細菌の変化に基づき、生活習慣病や消化器疾患との関係性を調べることができるという。

専門家による最新の腸内フローラ情報サイト:マイキンソーラボ

今回の資金調達により、蓄積した腸内細菌叢のデータとサイキンソー独自のAI解析技術の分析を組み合わせた「未病検知サービス」の研究・開発を進める計画だ。未病とは、病気には至っていないものの発病する可能性が高い状態のことで、利用者の腸内細菌叢を分析することで、さまざまな未病を事前に検知して改善を促すサービスを目指して開発を進めていくという。