人と合奏できるAIがカンヌ広告賞受賞 ヤマハ、伝説的ピアニストの演奏再現

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※画像はプレスリリースより

ヤマハ株式会社は、AI(人工知能)と人間の共創を追求するため取り組んだプロジェクト「Dear Glenn」が、カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル(Cannes Lions International Festival of Creativity、以下カンヌライオンズ)で「エンターテインメントライオンズ・フォー・ミュージック(Entertainment Lions For Music)」部門の「シルバー」を受賞したと発表した。

カンヌライオンズは、2021年6月21日(月)から25日(金)にオンラインで開催された世界最大規模の広告・クリエイティビティの祭典。1945年の創設以来、各国の広告・コミュニケーション関連のアワードやフェスティバルの中でもエントリー数・来場者数ともに最大規模を誇る国際的な広告賞として知られる。

今回は全28部門に90の国と地域から29,074点のエントリーがあり、「エンターテインメントライオンズ・フォー・ミュージック」部門においては407点の中から18の受賞作品が選出された。

受賞したDear Glennプロジェクトは、カナダ出身の伝説的ピアニストとして知られる故グレン・グールドの演奏をリアルタイムで再現するというもの。ディープラーニングを使って音源から演奏データ(タッチ)を推定し、特有の弾き方、表現を再現。グレン・グールドが演奏したことのない楽曲も弾きこなせる。加えて、一緒に演奏する人間の動作や演奏をカメラやマイクで拾って解析し、先読みしながら合奏できる。

自動演奏に加え先読み合奏も可能。画像は「Dear Glenn」プロジェクトページより

ヤマハはこのAIシステム開発の様子をドキュメンタリーフィルムに収め、2019年にオーストリアの「アルスエレクトロニカ・フェスティバル」で公開。AIシステムのピアノ独奏や現代の演奏家との協奏を披露した。

このときに演奏した楽曲は、どれも学習データには含まれていなかった。AIは目標となる音源情報がない中でどこまで彼の音楽性に迫ることができるのか、そして合奏という協調作業の中でどこまで人間との関係性を構築できるのかに注目が集まったという。

これまでもヤマハは「AI美空ひばり」をはじめとした、複数のAI×音楽プロジェクトを牽引してきた。AIとのピアノ連弾や、ダンスをAIで解析しピアノで演奏する、などのユニークな取り組みを続けている。

>>プレスリリース

>>Dear Glenn – ヤマハ株式会社