養老乃瀧が池袋にAIロボットがカウンターで働く「ゼロ軒めロボ酒場」開店、人手不足問題の解決へ実証実験

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1月14日、養老乃瀧株式会社と株式会社QBIT Roboticsは、2020年1月23日(木)から約2ヵ月間、JR池袋駅南口にロボットがカウンターで働く「ゼロ軒めロボ酒場」を開店することを発表した。





ゼロ軒めロボ酒場では、ロボットがお客様の注文を受け、ビールやサワーなどのドリンクを作って提供する。さらには、お客様の表情などをくみ取り、話しかけたり、手を振ったりするなどの接客をするそうだ。

提供メニューなど、ゼロ軒めロボ酒場の概要は以下。

期間:2020年1月23日(木)~3月19日(木)
場所:JR池袋駅南口 徒歩2分「一軒め酒場」店内(東京都豊島区西池袋 1-10-15 1F)
名称:ゼロ軒めロボ酒場
営業時間:8:00~24:00 (ラストオーダー 23:30)※1月23日のみ17:00~
メニュー

  • ロボ生ビール
  • スコッチハイロボール
  • ロボレモンサワー
  • 白加賀でつくったロボ梅酒ソーダ
  • ロボと泪とカシスとソーダ
  • 桃色ロボ想い

価格はいずれも1杯500円(税込)

養老乃瀧とQBITが実証実験をする理由はふたつある。ひとつは、人手不足問題だ。プレスリリースによれば、養老乃瀧でもほかの外食事業者と同様に人手確保に課題を抱えている。ふたつめは、養老乃瀧が目指す「飲食物の提供だけにとどまらない「笑顔の集う場所」としての価値の提供と、QBITの接客ロボットサービスがお客様に提供する価値が一致したからだそうだ。

画像はQBIT公式サイトより

QBITの接客ロボットサービスは、ロボットが注文を受け、ドリンクを作り提供するため、ホールスタッフの労力低減に期待できるそうだ。人手を必要とするのは、主に開店や閉店作業及び食材補充のみ。そのため、0.1~0.3人/日程度で店舗を営業できる見込みだという。

ロボットは、お客様の性別、年齢、表情などを識別するカメラと連携し、AIを用いてお客様に適切な話しかけやモーションをするよう設計されている。接客対応中や接客後のお客様のリアクションも識別し、「笑顔」と「売上」を評価ポイントとして成果(接客の良し悪し)を学習していくとのこと。

プレスリリースには、養老乃瀧 取締役・土屋幸生氏、QBIT Robotics 代表取締役&CEO・中野浩也氏それぞれのコメントが寄せられている。

――土屋氏
先進的な取組みをされているQBIT Robotics様との連携を図り、協働する機会を頂戴でき大変うれしく存じます。経済産業省による「ロボット実装モデル構築推進タスクフォース」が立ち上げられ、外食産業の現場においてもこれから様々な革新的な取組みがなされようとしております。こうした社会的実証実験を行うことで、課題の改善に繋ぐ糸口になればと考えております。
――中野氏
「笑顔の集う場所」を掲げられる養老乃瀧様と共に、今回の実証実験を行える機会を得られ、非常に嬉しく思います。ロボットと人が協働する、楽しい社会は必ずや訪れます。今回の取組みを通し、他の外食業やサービス業に対し、ロボット活用が競争優位性や収益の確保に貢献すると実証したいと考えています。ひいては、養老乃瀧様と共に、ロボット酒場の先駆者として外食業界全体の生産構造改革に寄与できればと思います。

>>プレスリリース(PR TIMES)

人手不足を解決するロボットは農業でも活用されつつある

養老乃瀧のように、人手不足を解決するためにロボットを活用する事例は増えつつある。

2019年12月、佐賀市は自動野菜収穫ロボットを開発するinaho株式会社と進出協定を結んだと発表があった。

写真はプレスリリースより

inahoは、収穫ロボットをしていて、過去にはLedge.ai編集部もアスパラガス農家向けの自動収穫ロボットを取材している。今回、佐賀市とinahoが組んだことで、佐賀市内に拠点を開設し、周辺の農家に自動野菜収穫ロボットを導入していくそうだ。

写真はプレスリリースより

いま、さまざまな産業で人手不足問題が取り上げられている。なかには「職人技」を要する仕事にもかかわらず、後を継ぐ人が現れないなど、存続の危機に面している職もあるそうだ。そこで注目が集まっているのが、本稿でも取り扱っているAIロボット。

inahoのロボットもおもしろい取り組みだが、やはり養老乃瀧のニュースは気になるところ。なんといっても、注文の応対だけでなく、コミュニケーションまで取れるのは非常に興味深い。朝イチから閉店までロボットがフル回転でビールを作りまくっている姿を生で見てみたいものだ。