伊藤忠テクノソリューションズが実施するテレワークの裏側 備品管理に先端技術を使う理由

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※本写真撮影時のみ、マスクを外してもらっている。また本稿では特別に許可をいただいたうえで、テレワークを実施中のCTC社内で取材している

多くの企業でテレワークが推進されている。読者のみなさまのなかにも、しばらく会社に行っていない、という方は少なくないだろう。ただ、どうしても会社に行かなければ対応できないシチュエーションも存在している。たとえば、会社にしか置いていない備品を使う場合などだ。

出社する人が減ったことで、新たな課題が生まれているのも事実。その中で、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)では、IoTセンサーを活用し、備品を保管するロッカーの扉が開閉した際に、社内チャットツールに通知がされるようにし、「いつ備品を取り出されたか」「閉め忘れていないか」を防止するようにしているそうだ。

今後も引き続きテレワークなどが推進されると思われるこの現状において、おもしろい取り組みをしているCTCに特別に許可をいただき、実際に現地へと取材させていただいた。本取材に対応いただいたのは、同社の東日本統括本部 東日本営業第4部 営業第3課 課長 家中 利浩氏。

家庭用のIoT機器のような安い価格 ビジネス向けの製品が「やっと登場」

CTCでは、アステリア株式会社のAI/IoT統合プラットフォーム「Gravio」を取り扱っている。Gravioは非常に安価かつ、手軽に導入できるミドルウェアとして、さまざまな企業に導入が進んでいるソリューションだ。たとえば、付属のCO2センサーを使うことで室内のCO2濃度から“人の密集”を類推することや、ネットワークカメラを使いAI画像認識技術による人数カウントを行うことで“人の密集”を検知することも可能。組み込みではなく“後付け”で対応できるという点、また非常にリーズナブルな価格で使える点から注目を集めている。

また、DX推進の第一歩としても使い勝手が良いとのことで、提供元のアステリアでは「現場が主導で推進するDX」として事例をまとめた資料も公開中だ。

このGravioについて、家中氏は「IoTやAIを手軽に活用できるビジネス向けセンサーがようやく登場した」と紹介してくれた。

―― 家中氏
「Gravioを知ったとき、『家庭で使っているIoTセンサーみたいに利用できる』と思いました。これまで存在していたビジネス向けのIoT製品は、個別に作りこみが必要であったり、センサー1個あたりの価格が高いなど、簡単かつ大量に導入するのは難しい印象を持っていました。また、この難しさは私たちがIoTシステムをお客様に提案する上での課題でもありました。

そのためGravioは『やっと登場した』と言える、ビジネスシーンをIoTにより手軽に改善・デジタル化できる製品だと考えています」

Gravioなら難しいシステム構築や開発は必要ない

CTCはGravioを顧客に提案する立場でもあるが、Gravioという製品そのものの手軽さなどから、実際にCTC社内でも活用しているそうだ。

―― 家中氏
「いま、多くの企業様でテレワークが進み、会社に行く頻度が減っています。一方で、会社にある備品を使わないといけないシチュエーションは存在しています。そこで、新たな課題として『備品管理のセキュリティ』を考える必要がでてきました。

出社人数が減ったことで、備品管理は一層気を配る必要があります。備品を保管するロッカーが開けっ放しになっていないかなど、以前であれば誰かが気づけたことが、出社人数が減ったことで『しっかり施錠されているか確認できない』という状況になったのです。

そこで、私たちはGravioを活用してロッカーの開閉チェックを自動化するようにしました」

CTCでは、社内のロッカーにGravioに付属する開閉センサーを取り付けたことで、ロッカーの扉が開閉した際に社内チャットツールに通知がされるようにしているそう。

社内チャットツールの使用画面。ロッカーの開閉(Open/Closed)が通知される(写真提供:CTC)

―― 家中氏
「我々CTCは、Gravioをお客様に提案する立場であるとともに、ユーザーとしての立場でもあります。

ユーザー目線としても、Gravioは既存の環境に組み込みやすいソリューションで非常に使い勝手が良いと感じています。CTC内ではGravioに付属するIoTセンサーをロッカーに取り付けていますが、ロッカー自体は一般的なオフィス向けのものです。扉開閉時の通知先をチャットツールに指定していますが、最低限の設定はしたもののGravioのためにツールやシステムを特別カスタマイズした、ということもありません」

備品が入っているロッカー。扉が開閉した際には、先述のチャットツールに通知がされるそうだ
上記の写真を拡大したもの。ロッカー上部に白色のセンサーがあり、これが扉の開閉を検知し、チャットツールに通知を送る。青色枠内がGravioに付属するIoTセンサー

お客様が活用シーンをイメージしやすい

それでは、お客様へ提案をする側の立場として、CTCはGravioをどのように見ているのか。家中氏は「お客様自身が活用シーンイメージを持ちやすい製品」と即答した。

―― 家中氏
「Gravioはとても提案しやすい製品のひとつです。Gravioは各種IoTセンサーを借りることができ、さまざまなシチュエーションの課題を解決しやすくなっています。ドアの開閉、人感、距離計測、CO2濃度、振動、温度、湿度、大気圧、といったIoTセンサーから選ぶことができるので、お客様が実現したいことに合わせてアイデアを出してもらいやすいのです。

また、コストの面でも、お客様がトライアルしやすいリーズナブルな価格設定となっており、数万円から使えるため、現場主導で導入を進めやすいのもポイントかと考えています」

では、実際にCTCではどのようなシーンでGravioを顧客に紹介しているのだろうか。

―― 家中氏
「最近あった例だと、GravioのAIカメラを使った話があります。弊社に相談いただいた内容だと、駅のホームの特定の場所に人があふれかえってしまうという課題を抱えられている鉄道会社様がいらっしゃいました。そこで、AIカメラを活用して、どれくらい人数が集まっているのかを自動的に判別するような取り組みをご提案しています。

そのほかでは、資材置き場などで夜間の資材の監視をしたいというお客様にご提案させていただいたこともありました。人の出入りや風などの影響で資材が崩れてしまうと事故につがなりますので、そういったシーンにおいてもGravioとAIカメラのセンサーを取り付けるだけで監視を自動化できるのです。

Gravioに関しては先ほども申し上げたとおり、別途サーバーが必要になるといった大掛かりな取り付け作業も発生せず、現場に設置するだけで使えるようになるため、ご提案をしているときからお客様は活用イメージを持っていただきやすいですね」

ご提案したお客様から「リーズナブルなので試してみたい」という反応が多いのも特長だという。

―― 家中氏
「豊富なセンサーの種類によってさまざまな悩みを解決できるのはもちろんですが、何よりもコストの面から『とりあえず試してみたい』という反応も多いですね」

DX推進の一歩目にオススメするGravio

家中氏としてのGravioのオススメポイントは「使い始めるにあたり、難しい設定やエンジニアの様な専門の知識が必要ない」という点だ。

―― 家中氏
「Gravioは非エンジニアでも、すぐに触れる点が優れているところです。すぐに触れる点は、IoTやAI製品ではとても重要なことだと思っていて、使いながら『ほかにもこれができそう』などとアイデアを膨らませる事で、様々な困りごとを解決できる可能性があります。それこそ、センサーで何かを検知した際に、BIツールに通知をしたり、パトランプを点灯させたりと、Gravioの使い勝手の良さはとても優れていると思います」

また、家中氏は「現場の業務を理解して、そのなかで生まれる課題に対してどれだけの提案ができるか。ここに価値を求められるのがCTCです」と話す。

―― 家中氏
「CTCは、お客様の現場それぞれでの悩みをどのように解決できるか、ここに価値を求められる企業です。そういう観点からも、Gravioは現場に寄り添ったソリューションで、手軽に課題を解決できる方法のひとつです。

Gravioで解決できる課題も少なくないため、Gravioをきっかけに『あれも直したい』『これも改善したい』と追加のご要望をいただくケースもありました。先ほども申し上げたとおり、お客様側からアイデアを生み出しやすいソリューションは非常に稀ですね」

CTCがGravioを取り扱い開始したのは2020年11月から。今年に入ってから、CTCでは「Gravioを使ったワークショップ」を若手社員向けに開催したそうだ。このワークショップでは、ワークショップに参加した社員それぞれが担当するお客様や、発想を広げるため別の業種のお客様に対し「Gravioを使ってどのような提案ができそうか」をテーマに、2時間程度開催したという。

―― 家中氏
「Gravioは実現できることが豊富なので、お客様の課題に対してどのような提案ができるか。CTCとしても新たな視点で考えるきっかけになるソリューションです。

ワークショップに参加した若手社員からは合計で10~20個程度のGravioを使ったアイデアが出てきました。これだけのアイデアを出せるのですから、お客様側からしても興味をもっていただけやすいのかと思います」

最後に家中氏は、「このようなお客様はGravioの活用をおすすめします」と説明してくれた。

―― 家中氏
「Gravioについてご相談いただきたいと思うのは3つのケースがあります。

ひとつめは、すぐにデジタル化やDXを推進したいと検討しているお客様。日々の業務をデジタル化するなどで自動化し、ゆくゆくはDXの推進を検討されているお客様は、導入の手軽さなどからもGravioを第一歩としてお使いいただくことは非常におすすめです。

ふたつめは、人手による作業を減らしたいお客様。先ほど紹介した資材監視の件もそうですが、これまで人手でないと監視できなかった課題もGravioであれば、手軽に解決できるかもしれません。大掛かりな取り付け作業なども発生しないため、既存の現場にフィットさせやすいのも特長です。

最後に価格です。AIやIoTの導入を検討しているものの、価格面によって断念されている企業様も少なくありません。Gravioは月額数万円から利用できるリーズナブルな価格設定となっています。それでいて、様々なIoTセンサーやAIカメラを使うことで、さまざまな課題を解決できるので、『まず何からすればいいか』と迷われているお客様にもオススメです」


今回は、Gravioを取り扱いつつも、ユーザーでもあるCTCに話を聞いた。センサーやカメラによる対応の幅の広さや価格面からも、Gravioは昨今話題の「DX推進」を始めるための第一歩目としてオススメのソリューションのようだ。

家中氏からは、Gravioについて顧客に提案しているときに、「Gravioを使えば、このようなこと(具体的な課題)も解決できますか?」とその場で別の相談もあるほど、イメージを持ってもらいやすい稀有な存在だという。

Gravioで何ができるかなどは、Ledge.aiの過去の記事やGravio公式サイトからダウンロードできる資料などにもまとめられているので、「これからDXを推進しよう」と考えている企業の方はぜひともチェックしてみてほしい。

Gravio/記事に関するお問い合わせ先gravio-sales@ctc-g.co.jp