特集
FEATURE
ビジネス
BUSINESS
ラーニング
LEARNING
エンジニアリング
ENGINEERING
学術&研究
ACADEMICS & STUDY
公共
PUBLIC
エンタメ&アート
ENTERTAINMENT & ART
1~13 / 2806件
DeepLは2026年4月16日、音声から音声へ直接翻訳するリアルタイム翻訳機能「Voice-to-Voice」を[発表]{target=“_blank”}した。オンライン会議や対面での会話、さらにAPI連携による顧客対応までを対象とし、翻訳を個別機能から企業の言語インフラへと拡張する動きとみられる。 ## 「音声ネイティブ」な翻訳への転換 今回発表された「DeepL Voice-to-Voice」は、話した音声をそのまま別言語の音声として出力するリアルタイム翻訳機能だ。従来のように音声をテキスト化し、それを翻訳して再び音声化するプロセスを前提とせず、音声から音声へ直接処理する点が特徴となる。 従来のテキスト中心の翻訳処理とは異なり、音声そのものを起点とする「音声ネイティブAI」とも言える設計となっている。 DeepLのCEO兼創業者であるヤレック・クテロフスキー氏は、「リアルタイムの音声コミュニケーション」という翻訳の新たなフロンティアに到達したとし、母語のまま自然に会話しながら多言語で意思疎通が可能になると説明している。 ## 会議・対面・APIを横断する設計 DeepL Voice-to-Voiceは単一機能としてではなく、複数の利用シーンを横断する形で提供される。 Voice for Meetingsでは、Microsoft TeamsやZoomといった会議ツール上でリアルタイム音声翻訳を提供する。参加者はそれぞれの母語で話し、相手の発話を自分の言語で聞くことができる。6月より早期アクセスが開始される予定だ。 Voice for Conversationsは、モバイルおよびWebに対応し、アプリのインストールが難しい環境でも利用できるマルチプラットフォーム体験を提供する。本日より提供が開始されている。 さらに、Group Conversationsでは、研修やワークショップなどの多人数環境に対応する。QRコードから参加し、複数のデバイスで同時にリアルタイム音声翻訳を受け取ることが可能となる。提供開始は4月30日を予定する。 加えて、Voice-to-Voice APIにより、コンタクトセンターや社内アプリケーションへの組み込みも可能となる。企業の既存システムに音声翻訳を直接統合できる設計だ。 これらの機能は同一基盤上で提供され、会議・対面・業務システムを横断する言語インフラとして位置付けられている。 ## エンタープライズ向けの最適化機能 DeepL Voiceには、企業利用を前提とした最適化機能も組み込まれている。 新たに搭載された用語カスタマイズ機能では、専門用語や製品名、企業名、人名といった表現を統一的に扱うことができる。DeepLの翻訳用語集が統合されており、会話全体で一貫した翻訳が維持される。 また、話者の発話速度が速い場合や複雑な文脈に対しても対応し、意図を正確に反映するよう設計されている。 これにより、単なる翻訳精度の向上にとどまらず、実際の業務環境で利用可能な品質を確保する。 ## 性能評価と競争ポジション DeepL Voiceは、言語サービス市場調査会社Slatorが実施したブラインド評価において、プロの言語専門家から高い評価を受けたという。 調査では、参加者の96%がGoogle、Microsoft、Zoomの標準翻訳ソリューションよりもDeepLを選好したとされる。流暢さや文脈理解の正確性が評価された。 具体的なスコアとしては、Zoom向けが96.4/100、Microsoft Teams向けが96.3/100を記録しており、競合サービスを上回る結果となっている。 ## 導入事例が示す変化 パイオニア株式会社では、DeepL Voiceの導入により、英語力への依存がもたらすコミュニケーションの制約が解消されたとする。 従来は複雑なアイデアの発言をためらう傾向があったが、母語での発言が可能になったことで、議論の活発化と意思決定の迅速化につながったという。 翻訳は単なる補助ツールから、業務スピードを支える基盤へと変化していると位置付けられている。 ## 翻訳から言語インフラへ DeepLは今回、音声翻訳の発表とあわせて、「次世代DeepL翻訳プラットフォーム」の提供も開始した。 このプラットフォームは、翻訳をエンドツーエンドで管理する企業向け基盤として設計されている。 主な機能として、翻訳フローの自動化、品質の可視化、継続的な改善機能が挙げられる。既存システム内でコンテンツが即時に翻訳され、用語やトーンが自動適用されるため、手動による調整を削減できる。 また、翻訳結果の信頼性を評価し、再確認が必要な箇所を可視化する機能も備える。さらに、編集内容が学習され、企業ごとの文脈に適応する仕組みも導入されている。 ## 高付加価値領域での活用 Mondelēz Internationalでは、DeepLの言語AIを業務に組み込むことで、M&Aや法務といった機密性の高い業務においても、スピードと安全性を両立した処理が可能になったとする。 従来は時間とコストがかかっていた翻訳プロセスが簡略化され、組織全体での活用が進んでいるという。 DeepLのクテロフスキー氏は、企業が直面している課題は翻訳そのものではなく、拡張性に乏しいオペレーションモデルにあると指摘する。翻訳をAIファーストの多言語プラットフォームに集約することで、従来のツールや外部サービスに依存せず、高品質な翻訳へ迅速にアクセスできる環境の構築を目指すとしている。 :::box [関連記事:DeepL、リアルタイム音声翻訳「DeepL Voice」を発表 13カ国語対応でWeb会議と1対1会話をサポート] ::: :::box [関連記事:DeepL、Zoomとの連携でリアルタイム翻訳機能を拡張──音声認識精度向上と文字起こしダウンロードも可能に] ::: :::box [関連記事:DeepLが次世代翻訳AIをリリース、翻訳性能がGPT-4・Google翻訳を超える] ::: :::box [関連記事:DeepL、企業向け自律型AIエージェント「DeepL Agent」を発表──反復作業を自然言語で自律実行、ベータ版を提供開始] ::: :::box [関連記事:Google、Gemma 3基盤の翻訳モデル群「TranslateGemma」を発表―—55言語対応のオープン翻訳AI、軽量モデルから高精度モデルまで提供] :::
Ledge.aiにソリューション情報を掲載しませんか?
使い方や具体的な目標などを詳しくご説明します
お問い合わせ