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2025/11/23 [SUN]
「普通のメガネ」のようで“静かに非凡”──情報を前面・背面に分離するレイヤードHUDとカメラレス設計、指先操作のR1が示すG2/R1のスマートグラス体験の次章のサムネイル画像

「普通のメガネ」のようで“静かに非凡”──情報を前面・背面に分離するレイヤードHUDとカメラレス設計、指先操作のR1が示すG2/R1のスマートグラス体験の次章

ウェアラブルデバイスを手がける Even Realities は、2025年11月13日(現地時間)、新型スマートグラス「Even G2」とスマートリング「Even R1」を[発表]{target=“_blank”}した。同社は「Quietly Extraordinary Technology」というコンセプトを掲げ、テクノロジーが生活に干渉しすぎず“静かに寄り添う”デザイン思想を中心に据えたことが説明されている。 外観は「普通のメガネ」さながらだが、視界の前面と背面に情報を分離して重ねる独自のレイヤードHUDや、カメラを排した設計、指先ジェスチャーで操作できるR1など、同社が掲げる「Quietly Extraordinary Technology」を体現する機能を備える。録画や音声出力を中心に進化してきた従来のスマートグラスとは異なり、G2/R1はユーザー本人の使いやすさと周囲のプライバシーの両立を追求した“静かな次章”を提示している。 @[YouTube] ## カメラレス・スピーカーレスという選択 G2 の最大の特徴は、カメラと外向きスピーカーを搭載しない点にある。近年のスマートグラスは録画や配信、音声出力を強化する方向で進化してきたが、同社は「ユーザーと周囲のプライバシーに配慮するため」として、これらをあえて採用していない。 音声操作や撮影を前提としないことで、外部への音漏れや“撮られているかもしれない”という不安を生まない構造として設計されている。 ## 手前と奥に情報を分けて表示する“レイヤードHUD” G2 の光学システムには、独自の「HAO 2.0」ディスプレイが採用された。超小型マイクロLEDプロジェクターと導波管レンズにより、約2メートル先に自然な形で情報が投影される。 特徴的なのは、表示情報を二層に分離する“レイヤードHUD”だ。 - **前面のレイヤー** :通知など即時性の高い情報 - **奥のレイヤー** :翻訳、ナビゲーションなど継続的な情報 というように、視界の中で情報の優先度や性質に応じて層を分ける。 これにより、HUDが“情報過多”になりがちな従来のスマートグラスと異なり、視界のノイズを増やすことなく必要なタイミングで必要な情報のみを提示する設計になっている。 ![レイヤードHUD.jpg] :::small 画像の出典:[Even Realities]{target=“_blank”} ::: ## 更新された主要機能と会話アシスト「Conversate」 主要機能には、複数ウィジェットを扱うダッシュボード、地磁気センサーによるナビゲーション、リアルタイム双方向翻訳、テレプロンプターなどが含まれる。また、独自LLM「Even AI」の高速化により、音声操作やアプリ起動の応答が向上したという。 新たに追加された「Conversate」は、会話中に文脈に応じた補助情報を視界に表示する機能で、会議や対話の場面で用語の説明や要点整理などを控えめに提示する。 ## スマートリング「R1」:操作とウェルビーイングを担う指先デバイス G2 の操作体系を補完するのが、スマートリング「Even R1」だ。リング内に静電容量式タッチパッドを内蔵し、タップ、スワイプ、長押しといった指先ジェスチャーでスマートグラスを操作する。素材は医療グレードのセラミックとステンレスを採用し、耐久性と装着性を両立した。 ![r1.jpg] :::small 画像の出典:[Even Realities]{target=“_blank”} ::: R1 にはウェルビーイング機能も搭載され、心拍数、血中酸素濃度、体温、睡眠、歩数、消費カロリーなどを計測。取得データから「生産性スコア」を算出し、その日の集中力傾向を把握する指標として利用できるという。 ![wellbeing.jpg] :::small 画像の出典:[Even Realities]{target=“_blank”} ::: ## プライバシーの設計思想 Even Realities は、カメラを排除した設計に加え、データはユーザーの明示的な同意なしにクラウドへ保存されないと説明している。必要なデータは暗号化され、個人を特定可能な情報を保持しない方針を示している。 G2 と R1 は、録画・配信・音声出力を中心に進化してきた他社製スマートグラスとは異なる方向性を示す。 同社は、情報過多を避け、ユーザー本人の使いやすさと周囲のプライバシーを両立させる「Quiet Tech」アプローチを採用し、視界に重ねる情報をレイヤーで整理し、操作は指先で静かに完結させる設計を打ち出した。こうした設計思想は、スマートグラス市場における一つの選択肢として位置づけられそうだ。 :::box [関連記事:Meta、AIグラス上位モデル「Meta Ray-Ban Display」を発表──「パーソナルスーパーインテリジェンス」への第一歩、米国で9月30日発売] ::: :::box [関連記事:アリババ、初のスマートグラス「Quark AI Glasses」予約開始──価格4,699元、12月出荷見込み] ::: :::box [関連記事:Amazon、配達ドライバー向けAIスマートグラスを発表──荷物スキャンから配達証明までハンズフリーで] ::: :::box [関連記事:ChatGPT-4o対応のマルチモーダルAIメガネ「Frame」をBrilliant Labsが全世界で発売開始] ::: :::box [関連記事:Meta Reality Labs「ProMemAssist」:ユーザーの“話しかけていいタイミング”を推定するスマートグラス] :::

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