AIを活用した製造業向け外観検査システム 熟練工数人分を1台でカバーし検査工程を大幅に削減

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株式会社HACARUSは3月25日、ロボットアームと照明付きカメラに高性能AI(人工知能)を組み合わせた外観検査システム「HACARUS Check(ハカルスチェック)」を発売する。

本システムは、従来は検査が難しかった鋳造品やプレス加工品といった立体物を対象に、全方位から撮影できるため、今までの検査機器よりも複雑な形状の立体物が検査できる。また、同社の独自技術で開発したAIが高精度で不具合を判定する。撮影から判定までワンストップで対応でき、検査工数の大幅な削減を実現した。一連の検査作業は、熟練工数人分に相当し、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進にも役立つ。

本システムの検査対象は、ダイカスト(金型鋳造)品やプレス加工品、表面が特徴的な素材の金属製品などの各種立体物。主に、傷やへこみや内部の空洞、塗装のむら、汚れといった不具合を自動で検出できる。

本システムは、特徴的な機能を3つ搭載している。1つ目は360度検査の撮影機能で、6軸のロボットアームや点灯型リング照明、回転昇降台が連動し、全方位から撮像できることだ。従来の検査装置では撮像が難しかった場所の不良まで検出可能となった。

2つ目は、AIの学習機能を用いて少ない学習データでAIモデルを作成できること点だ。AIによる不具合の判定をする際、同社独自のアルゴリズムで少ない画像データからAIのモデルを作成できる。高精度の判定ができるようになる学習時間は、ディープラーニング型AIよりも短い。また、データの蓄積で検査精度の継続的な向上も見込める。

3つ目は、かんたんにシステムを導入・設置ができることである。本システムの検査装置は、撮影から判定までの一体型として小型化に成功した。移動しやすく、複数の検査工程への導入や、工場内のレイアウト変更もかんたんに実行できる。コンセントから取れる電源で稼働し、特別な設置工事は必要ない。安全柵も不要で、人との共同作業が安心して実施できる。多品種少量生産から一定量まとめたバッチ生産にも対応できる。

ダイカスト品やプレス加工品の外観検査は、さまざまな角度から細部までチェックする必要がある。しかし、熟練検査員が目視で検査しているケースも多いのが現状だ。目視検査は結果にバラツキが生まれやすく、工数が膨大になる点や検査員の技術継承が難しい点などが社会的な課題となっている。そこで、同社は検査工数の大幅な削減を実現できる本システムを開発した。

本システムの主な導入効果として、省力化・省人化による費用削減や、業務効率の改善による生産性向上、技術伝承と教育コストの低減があげられる。熟練工数人分の検査作業を本システム1台で完結できるため、人手不足の解消と人件費の削減につながる。人の作業スピードや判断精度より高速・高精度であるため、検査効率性も大幅に向上する。また、熟練作業員の技能や匠の知見を標準化し、複製することで、かんたんに技術を伝承できる。

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