イタリアのゲータ保護当局GPDPは2023年4月28日、OpenAIの対話型AI「ChatGPT」のイタリア国内での使用禁止措置を解除したと発表した。GPDPが提起したデータ保護に関連する問題に、OpenAIが対処、もしくは明確化したためとしている。
GPDPはOpenAIに対して、4月30日を期限としてデータ処理プロセスの明確化、年齢確認の仕組みの整備、オプトアウトの仕組みの整備やAIの学習に関する情報処理を行っていることを個人に知らせる啓発キャンペーンの実施などを、同国内での使用禁止措置を解除する条件として求めていた。
OpenAIはこれを踏まえ、4月5日にAIの安全性への取り組みの公表や、ChatGPTへの「会話履歴オフ機能」の追加、プライバシーポリシーの改定などを行った。OpenAIのこれらの取り組みを踏まえ、GPDPは「当局は、技術の進歩と人々の権利の尊重を両立させるためにとられた前進を評価し、同社が欧州のデータ保護規制を遵守するこの道を歩み続けることを希望しています。」としている。また、GPDPは4月13日に欧州連合(EU)のデータ保護委員会が立ち上げた、ChatGPTに関するプライバシー保護への懸念を検証するためのタスクフォースに関連する作業は引き続き継続する予定。
OpenAIのサム・アルトマン氏は、イタリアでの使用禁止措置の解除を受け「ChatGPTがイタリアでまた使えるようになって嬉しい」とツイートしている。
we’re excited chatgpt is available in 🇮🇹 again!
— Sam Altman (@sama) April 28, 2023