大阪大学、人は自分に似ている顔の方が信用しやすいことを世界で初めて発見

このエントリーをはてなブックマークに追加

大阪大学大学院生命機能研究科の中野珠実准教授らの研究グループは、第一印象において、自分に似ている顔ほど信頼できると感じることを世界で初めて明らかにした。
最先端の顔認識のAI(人工知能)を用い、大勢の人々の顔の類似度を客観的な数値で算出し、信頼性評価のスコアとの関係を調査。

なお、この顔の類似度が信頼性の印象に及ぼす影響は、同性の顔に対してのみ強い効果がみられ、異性の顔では全く影響がなかったという。

研究の背景と方法

人は他者と自分を合成した顔に対して、親しみを感じたり信頼性が高いと評価したりすることは知られていた。しかし実社会において、自分の顔との類似度で他人の第一印象を決めているかは不明であった。これは大勢の顔の中で類似度を客観的に判断するのが困難であるという課題があったためである。
そこで本研究では高い顔認識性能を持つ最先端の深層ニューラルネットワークを活用し、日本人大学生230名(男性115名、女性115名)の顔の類似度(特徴ベクトル間の距離)を算出し、信頼性のスコアとの関係性を調べたという。

研究成果の意義

本研究成果により、信頼性の第一印象が重要となるP2Pレンディング(金融機関を介さずインターネット経由で融資を行う金融仲介システム)の相手探しやSNSのメンバーマッチングにおいて、顔の類似度に基づいた提案に応用できる。加えて、実社会において人がどのような社会的判断戦略を用いているかの解明に貢献することができるという。

──中野珠実准教授

『「顔が似ているか」という判断は実はとても難しいものです。目や口などのパーツが似ているのか、位置関係が似ているのか、など、どこに注目するかで変化してしまいます。一方、顔認識のニューラルネットワークはバーコードを作成するかのように、顔写真を入力すると、その顔の特徴を数値ベクトルで表現できます。それを従来の心理評価と組み合わせることで、今まで実証が難しかったことが検証できるようになりました』

>>ニュースリリース