12月25日、株式会社ラディウス・ファイブは、AIの特性と人(絵師)の特性を活かしたハイブリッドな全身イラスト制作サービス「彩ちゃん+」(読み:さいちゃんぷらす)の提供を開始したと発表。
同社は今年9月に100万種類以上の顔イラストを生成する「彩ちゃん」をリリース。今回新たに提供された彩ちゃん+は、AIだけで実現するには難易度が高い全身のイラストを人(絵師)との共同作業にすることによって“速やか”に実現するという。一般的なイラスト制作に比べ、1/3の時間、1/3の料金で制作することが可能にもかかわらず、高品質な全身イラストを制作できるそうだ。
イラスト制作までの流れと料金
まず、彩ちゃんで顔のイラストを生成し、描いてもらう。制作スピードは1枚あたり0.1秒。100万種類以上のイラストを描くことができ、自分好みのキャラクターを作れるという。
次に、自分が選択したイラストの全身を作るために、選択形式で「どういった服装がいいのか」「どのようなポーズにしたいのか」などを入力する。要望を入力すると、全身のイラスト制作を絵師が取り掛かる。
1~2週間ほどで全身のイラストが納品される。オプションとして、表情差分や、8000×8000pxの超高解像度化画像への変換も対応。
利用料金は下記となっている。
- 全身のイラスト制作:3万3000円
- 喜怒哀楽の表情差分制作(4差分追加):+5000円
- 8000 × 8000px の高解像度化:+1000円
2000 × 2000px のpng、psdのデータを納品
彩ちゃんが描いた表情に加えて、喜怒哀楽の差分を追加で納品
高解像度化AI「Photo Refiner 」で高解像度化したpngを追加で納品
彩ちゃん+の特徴は「うまい」「やすい」「はやい」
うまい(上手い)
全身イラストの制作は、国内の有名ゲームタイトルで活躍する絵師とのこと。自分の好みの女の子の顔を選んだ上で、品質の高い全身イラストが提供されることになるので、満足いく1枚を手に入れられるという。なお、プレスリリースでは、絵師の名前は明かされていない。
やすい(安い)
イラスト全体の方向性は、AIである彩ちゃんが顔のイラストを制作することで決まる。イラストの方向性が固まった状態で絵師が制作するため、フィードバックをなくしたシンプルなイラスト制作が可能だ。また、工程をシンプルにすることで、一般的な商業用イラスト制作の1/3以下の金額で提供できる。
はやい(速い)
彩ちゃんが顔を描くことによって、制作指示書をベースにした制作のやりとりが発生しない。そのため高速にイラストを制作することができます。一般的なイラスト制作の場合、制作指示書の作成時間なども含めると6週間程度かかるそうだ。しかし、彩ちゃん+を使えば1/3以下の1~2週間で納品できる。
個人でもビジネスユースでも利用可能
彩ちゃん+は、制作されたイラストを自由に使えるため、個人・ビジネス問わずさまざまなユースケースが見込まれている。
たとえば個人利用であれば、同人ゲームのキャラ素材としてだったり、SNSのアイコンなどに使えたりする。一方ビジネスユースなら、各種ゲームのキャラクター、広告などの素材、さらにはVtuber用としての使用も考えられるそうだ。
>>プレスリリース(PR TIMES)
1枚のイラストからアニメーションを自動生成も
今年8月には、株式会社AlgoAgeが1枚のイラストからキャラクターの顔のアニメーションを自動生成する深層学習エンジン「DeepAnime」を開発、提供を開始した。
1枚のキャラクターのイラストをDeepAnimeに入力することで、「瞬き」「話す」といった動作が加わったアニメーションを自動生成できる。
DeepAnimeは、単にイラストからアニメーションを自動生成するだけでなく、音声入力に合わせたアニメーションを生成も可能だ。
通常、アニメーションを制作するにはコマ割りにしたイラストが複数枚必要だ。しかし、DeepAnimeは、1枚のイラストを入力すれば自動でアニメーションを生成してくれるのが特徴。
DeepAnimeの詳細はLedge.aiで過去にまとめているので、合わせて読んでもらいたい。