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産総研、「電子舌」を搭載したAIソムリエと「利きコーヒー対決」特別公開イベントで
産業技術総合研究所(産総研)は2024年10月5日、AIと味覚が融合した「AIソムリエ SENSE Bot」による「利きコーヒー」対決を行い、一般に[公開]{target=“_blank”}した。この催しは、産総研の特別公開イベントの一部として実施された。 ![aist ai somle.jpg] :::small 画像の出典:[産総研のXアカウントより]{target=“_blank”} ::: ## 電子舌による味覚のデジタル化 「[SENSE Bot]{target=“_blank”}」は「電子舌」と呼ばれる最新のセンサーデバイスを搭載しているという。電子舌とは、ダイヤモンド電極を使用した高感度センサーで、液体に含まれる成分の微細な違いを電気化学的な信号として検出する装置である。この電子舌は、1滴のサンプルを1分間センサーに浸すだけで、液体の成分を「指紋化」することができるとのこと。 従来のセンサーでは測定中に自己溶出が起こりノイズが発生する問題があったが、化学的に安定したダイヤモンド電極を使用することでこの課題を解決した。また、複数のセンサーを必要とせず、1つの電子舌センサーだけで液体間の微細な違いを識別することが可能だという。 ## AIソムリエとの「利きコーヒー」対決 今回のイベントでは、来場者が「SENSE Bot」との「利きコーヒー」対決に挑戦する機会が設けられた。参加者は4種類のコーヒーを試飲し、その銘柄を当てるという形式で、AIと人間の味覚能力が競われた。 ## 応用分野と今後の展望 この電子舌センサーとAI技術の応用範囲は幅広く、酒類の品質管理だけでなく、医療や防災にも活用が期待されている。将来的には血液や尿の検査、さらには河川の水質モニタリングなどにも応用し、異常が検出された際に自動的に警報を発するシステムの実現が見込まれるという。 @[YouTube] :::box [関連記事:AI「電子舌」を開発。人間の感覚と情動を統合し食行動を模倣するーーペンシルベニア州立大学研究チーム] :::