「デジタル化がコスト削減につながった」と回答した企業 中小企業は大企業の3分の1以下で大きな差

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TeamViewer ジャパン株式会社が3月に発表した、日本企業のデジタル・トランスフォーメーション(DX)に関する意識調査の結果では、DXでコスト削減した企業は大企業が50.5%で、中小企業は14.9%と、大きな差があることが浮き彫りになった。

本調査は、2021年と2022年を比較し日本企業のDXの進み具合やそれに伴う成果について、製造業や建設・鉄鋼業を中心として、大手および中小企業の経営企画、IT部門に所属する課長以上の経営者層を対象に実施したものだ。

大手企業の9割、中小企業の6割がデジタル化の進捗に前向き

全回答者の73.2%が過去1年でデジタル化が進んだ、あるいはその意向があると回答した。大手企業では90%、中小企業では57.9%がデジタル化の進展を実感している。

コロナ禍の影響によるデジタルツール導入の進捗具合は、大手企業が67.7%であるのに対して、中小企業では27.8%に留まった。大企業と中小企業の間でデジタルにかかる投資に格差が生じていることがわかる。とはいえ、パンデミックを受け、多くの企業でデジタル化が不可欠であると認識し実行に移していることは明らかだ。

DX推進で業務の変革や新しいサービスの創出へ

デジタル化が進むことで事業構造の変革につながったおよび自社のサービスなどの付加価値が向上したと実感しているのは全体でわずか3割程度(事業構造変化:32%、付加価値の変化:33%)に留まっている。

大手企業の48.7%で付加価値が向上したと回答する一方、中小企業は20%未満と大手企業の半数を下回っている。

日本企業でデジタル化が進んでいることが明らかになったにもかかわらず、必ずしも業務変革や新しいサービスの創出にはつながっていないことがわかった。

デジタル化が進んだと考えている回答者に絞った場合、70.9%が事業構造の変革につながった、73.2%が付加価値を向上できたと回答。中小企業だけでも事業構造の変革につながったとする企業が65.5%、付加価値が向上したとする企業が69%とDXの成果を評価している。

このことから、企業規模を問わずDXの推進は業務の変革や新しいサービスの創出につながることが期待できる。

デジタル技術の活用がコスト面に大きな影響

デジタル化がコスト削減につながったと回答したのは全体で31.8%だった。他の項目と比較し最も深刻な課題であることがわかる。大企業では50.5%がコスト削減を実感している一方で、中小企業は大企業の3分の1以下(14.9%)に留まっている。

建設・鉄鋼業製造業においても大手企業は42.5%であるのに対し、中小企業はわずか12.6%とその差が浮き彫りになった。

一方で、デジタル化を推進していると回答した製造業の大企業では83.1%、中小企業では60.6%がコスト削減につながったと高い割合でその成果を実感しており、デジタル技術の活用がコスト面にも大きな影響を及ぼすことが明らかになっている。

大企業では約6割がDXで業務効率化に成功

デジタル化による業務効率化は他の成果項目より進んでいるが、全体でもわずか39.5%と半数にも及ばず、中小企業に絞ると製造業で27.2%、建設・鉄鋼業では18.4%と平均を下回る結果となった。

一方で大企業全体では約6割(58.1%)がDXによる業務効率の変化を実感している。

本調査の概要は以下のとおり。

  • 調査対象:日本の企業に勤める経営企画、IT部門などに所属する課長以上の経営者男女588名(25~69歳)
  • 調査方法: インターネット調査
  • 調査時期: 2022年1月
  • 対象業界:製造業、建設・鉄鋼業、その他

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