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2026/8/8 [SAT]
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リクルート、2026年度の新卒エンジニア研修資料を無料で公開 「AIは増幅器」、開発のボトルネックは維持保守へ

リクルートは2026年8月5日、2026年度の新卒エンジニア向け研修「BootCamp」の内容と、実際に使用した研修資料の一部を[公開]した。AIをエンジニア自身の能力を高めるためにどう使うか、AIによってソフトウェアを「作る」コストが下がるなかで開発の考え方をどう変えるべきかなど、AI時代のエンジニアに求められる知見を幅広く取り上げている。 リクルートとインディードリクルートテクノロジーズに配属される新卒エンジニアは、部署配属前に約4カ月間のBootCampに参加する。研修では、幅広い技術領域の知識に加え、仕事への取り組み方やコミュニケーションなども学ぶ。2026年度は、大規模言語モデル(LLM)、テスト駆動開発(TDD)、AI時代のプロダクトセキュリティなど、AIを前提とした講座も複数用意された。 **2026年度の新卒エンジニア研修「BootCamp」の講座一覧** ![recruit tech.jpg] :::small 画像の出典:[Recruit Tech blog]{target=“_blank”} ::: ## 「AIは増幅器」 能力そのものは外注できない 「エンジニアの心構え」の講義で使われた[「ソフトウェアエンジニア人生サバイバルガイド」]では、現在の技術に大きな変化をもたらす存在として「LLM / Agentic Coding」を挙げている。 **「AIは増幅器」と位置付ける「ソフトウェアエンジニア人生サバイバルガイド」の研修資料** ![slide_24.jpg] :::small 画像の出典:[和田卓人氏「ソフトウェアエンジニア人生サバイバルガイド」]{target=“_blank”} ::: 資料では、技術変化の波を生き抜くための対策として、複数の専門性を持つことや学習効率を高めることに加え、「AIをスキル形成に使う」ことを提示した。 AIについては「増幅器」と位置付け、単に成果物を出すための道具として使うだけでなく、批判的なレビュアーや議論相手、新しいプログラミング言語を学ぶための支援など、自らの能力を伸ばすためにも活用するよう勧めている。「労力は外注できるが、能力は外注できない」とし、AIから引き出せる性能を高めるには、人間側の知識やレビュー、デバッグ能力も必要になるとの考え方を示した。 ## AIで「作る」コスト低下 重要になる「作らない」「削る」 AIによる変化は、エンジニア個人のスキル形成だけでなく、ソフトウェア開発そのものにも及ぶ。 [「事業価値と Engineering 2026年度版」]では、AIによってソフトウェアを作ることが速く、安くなるほど、「何を作るか」「何を作らないか」という判断の重要性が高まると説明している。 **AIで開発が高速化しても、最大化すべきなのは「開発量」ではなく事業価値だとする「事業価値の面積モデル」** ![slide_7.jpg] :::small 画像の出典:[リクルート]{target=”_blank”} ::: 資料によれば、開発した機能やUXは、それ自体が事業価値になるわけではない。実際に使われ、意味を持って初めて価値につながる。AIによって開発速度が上がれば、使われない機能や運用できないシステムまで速く作れるようになるため、単純な「開発量」ではなく、事業価値につながるアウトプットを選ぶことが重要になるという。 また、コードが増えれば、監視、障害対応、セキュリティ対応、依存関係管理などの保守対象も増加する。このため、AIによって「作る力」が高まるほど、開発のボトルネックは維持保守へ移ると指摘。「作ること」だけでなく、「作らないこと」「削ること」「維持できる形にすること」もエンジニアリングの重要な仕事だとしている。 ## LLMからTDD、AI時代のセキュリティまで公開 今回公開された資料には、LLMの仕組みや活用方法を扱う[「つくって納得、つかって実感! 大規模言語モデルことはじめ ver2.0」]なども含まれる。 このほか、「攻撃と防御で学ぶAI時代のプロダクトセキュリティ演習」では、AIが生成したコードに潜むリスクについても扱った。研修を受講した新卒エンジニアは、AIが詳細な指示に従う一方で、ビジネス上の目的を十分に捉えず脆弱性のあるコードを生成する場合があるなど、現在のAIの限界も体験したとしている。 リクルートはこのほか、ブラウザ、JavaScript、TypeScript、モダンフロントエンド、Webアクセシビリティ、モバイルアプリ開発などの研修資料も公開している。 :::box [関連記事:AIエンジニア視点で紐解くAIエージェントの可能性 技術背景とビジネス活用の最前線|『現場で活用するためのAIエージェント実践入門』刊行記念インタビュー] ::: :::box [関連記事:ETH Zurichの研究チーム、AIに言葉で指示し「雰囲気」でコードを書くバイブコーディングでも、コンピュータサイエンスの基礎と文章力が成果を左右することを明らかに] ::: :::box [関連記事:Claude CodeでAIエージェントをどう指示するか AnthropicがCLAUDE.md・スキル・サブエージェントなど7つの方法を解説] ::: :::box [関連記事:Anthropic、AIエージェント開発における”スキル”重視の新設計思想を提示──「IQ300数学の天才から経験豊富な税務専門家へ」、スキル中心アーキテクチャの全体像を解説] ::: :::box [関連記事:AI時代の新たな脅威にどう備えるか。今企業に求められる「Security for AI」の実践] :::

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