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ChatGPTの「当たり障りのない」応答に物足りなさを感じた海外ユーザーが、あえて“当たり障りないフィルター”を外すプロンプトを公開し、話題を集めている。Redditで拡散したこの手法は、ChatGPTのトーンを「共感的な聞き役」から「論理的で辛口な批評家」へと変えるもので、SNSでは「回答の質が上がった」との声も相次いだ。 ## Reddit発の「辛口プロンプト」が反響呼ぶ 発端となったのは、Redditユーザー Wasabi_Open 氏が投稿した「I made ChatGPT stop being nice and it’s the best thing I’ve ever done(ChatGPTに“いい人”をやめさせたら、最高の結果になった)」という[スレッド]{target=“_blank”}だ。 ![I made ChatGPT stop being nice.jpg] :::small 画像の出典:[reddit]{target=“_blank”} ::: 同氏はプロンプトの中で、ChatGPTに対し「私の意見を褒めたり慰めたりせず、誤りがあれば明確に指摘してほしい」「論理の矛盾を批判的に分析してほしい」と指示。これにより、ChatGPTが従来よりも率直で的確なフィードバックを返すようになったという。 この投稿は数千件のいいねを集め、「まるで冷静なメンターと議論しているようだ」とのコメントも寄せられた。 ## SNSで広がった「nice filter」論争 この現象を11月3日に[紹介]{target=“_blank”}したのが、X(旧Twitter)のユーザー Mark Gadala 氏だ。同氏は「“nice filter”を外したらChatGPTの回答が劇的に改善した」と投稿し、多くのフォロワーが同様のプロンプトを試したと報告している。一方で、「フィルターを解除すると性能が上がる」という表現が拡散したことで、「内部制限を外す行為ではないか」との誤解も広がった。実際には、ChatGPTの内部に“nice filter”と呼ばれる設定は存在せず、プロンプトの指示文によって出力トーンが変わるだけだ。 ## 「当たり障りないフィルター」の正体 OpenAIの設計方針によれば、ChatGPTは安全性と中立性を重視した“共感的”な初期設定を採用している。ユーザーが感じる「いい人フィルター」とは、この丁寧でポジティブに応答する傾向を指した比喩に過ぎない。つまり、「フィルターを外す」とは内部機能を解除するのではなく、プロンプトによってAIの口調や態度を再設定する行為だといえる。 ## “辛口AI”の効用と注意点 ユーザーの反応はおおむね好意的だ。「率直な批評を受けることで思考が整理された」「甘い同意よりも鋭い反論のほうが学びになる」といった意見が目立つ。一方で、「冷たく感じる」「会話がきつくなる」との声もあり、タスクや気分に応じてトーンを使い分ける重要性が指摘されている。専門家の間では、このようなトーン調整を「AIとの協働スキル」や「プロンプトリテラシー」の一環とみなす動きも広がっている。 :::box [関連記事:ChatGPTとの会話術「プロンプトエンジニアリング」の教科書] ::: :::box [関連記事:GPT-4にお礼を言わなくても回答は向上する「プロンプト 26の原則」――研究チームが公開] ::: :::box [関連記事:ChatGPTへの指示「最初」と「最後」に要点書くとよりよい回答に スタンフォード大が「プロンプトエンジニアリング」で論文] ::: :::box [関連記事:GPTs(GPT Builder)とは|ChatGPT新機能の特徴・料金] ::: :::box [関連記事:【視聴無料】“プロンプトの先”を知る──生成 AI活用の真価を引き出す「コンテキストエンジニアリング」] ::: :::box [関連記事:これからのAIスキルは「プロンプト」ではなく「コンテキスト・エンジニアリング」──Google DeepMind フィリップ・シュミット氏が提起] :::
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